5話
今回ものすっごく短いです。
ごめんなさい(m´・ω・`)m
「俺のことはらっくんとでも呼んでてくれ、ルナちゃん」
ルナリアの発言により凍り付いた空気を気にすることなく俺もルナリアにやり返した。
まさか、やり返されるとは思っていなかったのだろうルナリアは驚いた顔をした後じっと俺の顔を見つめた。
そして、どちらかともなく握手した。
「御見それしましたアカハ様。あなたとは仲良くできそうです」
「そうだな、それより呼んでくれないんだな」
「それは特別な時にお呼びします」
ルナリアは人差し指を唇に当てウインクしつつ微笑んだ。その顔は凛とした表情とは違い艶やかで少しドキッとした。
「分かった。ならルナリアって呼ぶから俺のことは楽って呼んでくれ」
「よろしくお願いします、ラク様」
「で、では、紹介も終わったことで今日はいろいろあり疲れただろう。部屋に戻りゆっくり休んでくれ」
俺たちの話が終わったことで王様は休むように言ってきた。
そして、俺たちは自分たちのパートナー?と一緒に部屋に戻った。
―――――
「・・・ふぅ」
楽たちが出て行った部屋で王様は息を吐きだす。
まさか、勇者召喚により一般人を巻き込むとは思ってもみなかった。他の国が行った勇者召喚ではちゃんと勇者のみを召喚したのだがなぜ我が国の勇者召喚だけこのようなことが起こったのか全く分からない。そのため、各国への報告、巻き込まれた者たちに対する配慮など頭を悩ませる出来事があり王様はこれからのことを思うとため息が出たのだ。
「お疲れですか、お父様?」
まだ部屋に残っていたリリシアが父を心配そうに見つめていた。
「いや、これからのことを思うとどうなるかと悩んでいたのだ」
「そうですね、勇者召喚により巻き込まれた者が出たことによりこれから勇者召喚をどうするか検討しませんと」
「それもあるが、彼らに余計な手を出されてわ申し訳ない」
王様が心配しているのは異世界人である彼らを利用しようとするものが出てくるのではということであった。
力を持つ勇者はともかく力を持たない楽たちがそのような者たちに悪いように利用されることをとにかく心配しているのであった。
「私も協力しますので頑張りましょう」
「・・・そうだな、頼むぞリリシア」
「はい」
楽たちのことは監視役の者もいるのでそうそうそのようなことがないだろうと考え王様はいったんこのことを忘れる。
「それにしてもルナリアがまさかあのような顔をするとはな」
「ええ、初めて見ました」
ルナリアはここで働きだして一度も笑顔を見せたことがなかった。悪戯のようなことはするがいつも凛とした表情をしており楽に見せた微笑みなど王様たち、この王城で務める者たちも一度も見たことがなかった。
「まあ、仲がいいのはいいことだ」
「そうですね」