転生
下ネタ多いので気を付けて下さい。
気が付けば赤ん坊になっていた。これは、あれか。今はやりの異世界転生か?
なんて考えが頭を巡ったのもつかの間、周りの景色に驚くことになった。ベットやカレンダー、ベビーベットの上についている赤ちゃん向けのおもちゃまで、元の世界で見たのと似ていたのだ。
「貴子、翔太が起きたよ。見てくれ。変な顔をしているよ。」
顔を出したのも、とてつもないイケメンというわけでもなく、平凡な顔をした日本人とおぼしき男だった。つられて顔を出した女性に俺は驚いて声を上げそうになった。
死ぬ直前に助けた女子高生にそっくりだったのだ。少しばかり大人っぽくなっただけで、大きな変化を感じることはできない。
「本当ね。翔太、起きたの?お腹がすいてない?もうおっぱいの時間かしら。」
そういえば、お腹がすいた気がする。しかし、なんだ。チャーハンでも出してくれるのか?俺の大好物なのだ。チャーハン。
などと考えていたら、女性の素敵な俺の生涯でまだ見たことのなかったおっぱいが目前に迫っていた。
口の当たりに乳首が触れたのを感じた瞬間に、俺はおっぱいを吸っていた。そうだ、幼児のご飯といえばこれだった。しかし、これからは毎日三食、これを飲むのか。すば…いや、恥ずかしい限りだ。
まぁ、そのうちになれるだろうと納得して、体の動くままに母乳を堪能した。
だいぶ飲んでお腹がいっぱいになった俺は、女性に抱き上げられた。抱きしめられるなんていつぶりだろ…。女性がトントンと背中を叩く。ケプっとかわいらしいげっぷが俺の口から出たところで、女性は満足そうに俺をベットに寝かした。
そういえば、母が言っていた気がする。子供は自分でげっぷができないから、げっぷをさせてやらねばならないと。今のがそれなのか。
「幸せね。幸平。」
「そうだね。貴子。」
俺なんかが子供になってしまって、心の底から申し訳ないと思う。
でも、頑張ってみるから。あんたらの子どもになれるように努力をするからと心に決めた。
ふと、お尻に不快感を感じた。俺の口は俺の言うことなど聞かずに勝手に泣き始めた。どうにもならん。
「ん?あぁ、うんちしちゃったの?今変えてあげるからね。」
俺にとって、俺の腰のあたりに伸びてくる女性の手は、死神の鎌にすら見えた。女性が慣れた手つきでおむつをオープンにした後の話は、俺の精神衛生のために割愛とさせていただきます。てか、します。