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Outer World High School  作者: 濃厚カクテル
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第3話 初めての異界の朝

朝チュン…

翌朝、テントの入り口から刺す日の光でレオルは目覚めた。

「あ、おはよう」

「おはよーございます」

レオルはどうやらあまり眠れなかったらしくとても眠そうであった。

(いったい誰のせいなんだろうかなー)

と心の中で呟くがあまり眠れず目に少し痛みがあった。

「どうかした?」

痛みの中博士の声が聞こえ返答しようと視線を向けると、脱げかけの白衣に目をこする博士の姿が見て取れた。その姿にレオルは理性がどうにかなりそうになるを感じ両手で自分にビンタし理性を保った。




 少々時間がたったころ時計を確認すると7時をしめしていた。

「まだこんな時間か……」

そんな台詞とともに何か音が聞こえた。見るとエミリは紙に何か書き込んでいた。

「先程から何を書いているのですか?」

博士が書いてるものが気になり、紙を見ながら博士に聞く。

「レオルが寝てる間に公園内で色々聞いてきたんだ」

「え?でもこういう施設って開放時間もう少し先じゃないのですか?」

レオルの中では、こういった公園の施設の営業開始時間は大体9時から10時くらいだと思っていた。

「うん。ここが遊園地とかだったらそのくらいだね」

「はい?どういうことですか?」

「ふふふ……別に施設があるのはここだけじゃないよ?」

「ということは、ここには今いる所の他に場所があるということですか。」

「うんうん」

頷く仕草がいちいち可愛い。

「それで、此処は他の場所と比べて開始時間が早いと。」

博士が正解と言わんばかりの笑顔で

「うん。ここは5つある都市国家の中心に位置するセントラルっていう所の中のパークエリアの公園だよ。」

「それで公園はいつから開いてたのですか?」

まだ7時にもかかわらず博士がどのようにして情報を集めていたのか気になった。

「ここは5時には開いてるから朝の散歩をしていたおじいちゃんやおばあちゃんに色々きいたんだよ。」

「なるほど。さすがです博士!」

「えっへん。頑張ったよ!おかげで二度寝しちゃったよ」

胸を張った姿も愛らしく抱きしめたくなる。

「でも、そんなに早く起きて大丈夫なのですか?博士はいつも起きるの9時くらいなのに」

「大丈夫。レオルのこと抱きながら寝たから疲れも取れたし、目覚めもよかったから心配ないよ」

とまあ可愛らしい笑みでいわれてしまうと

「あ…ならよかったです…」

などと昨晩、悶々と内なる自分と格闘したために取れなかった疲れが吹き飛ぶようだった。

「でも久しぶりに慣れない事したから二度音しちゃった」

意外なところでがんばるエミリはレオルも好きだった。慣れない事をして頑張ったエミリに笑顔を向けるレオルだった。

「とりあえず朝ごはんにしよう」

「そうしましょう」

世界が変わってはじめての朝ごはん。

なんだかドキドキしていたがそんな中出てきたのはパンとコーヒーだった。

「あれ?俺、昨日3日分の食べ物を買いましたけどパンなんて買ってませんよ?」

買ってないものが出てきて少し戸惑うレオルにエミリは

「だってこれのほうがおいしいし、レオルの買ってきたの微妙なのばっかだっただもん」

「えー!?買わせたのは博士でしょう!?文句言わないでください!それにパン昨日食べたじゃないですか!」

「でもレオルの買ってきたやつレオルが好きなものばっかなんだもん!カレーあるけど辛口だし私は中辛くらいじゃないとイヤなのー!」

と言い返されたところでレオルはこのまま長引くと面倒だと判断し、

「あぁもう、わかりましたよ。俺が悪かったです。すいませんでした」

博士がふふーんと鼻高々になりながら

「わかればよろしい。じゃあ食べよっか」

「そうですね……」




 朝食を済ませレオルが食事中にふと思ったことを質問した。

「そういえば警備ロボットっていつまでいたんですか?」

「んー4時ごろに起きたんだけど、何処にもいなかったよ。」

博士の回答に納得し次の質問をする

「5つの都市国家?って言っていましたけど?」

と、レオルが言い出したところで博士が話し出した

「この世界は5つの都市国家が存在するんだ。中心部にセントラルがあって、その周りにエルンスト・リッター、フェアシュテルケン・ゲヴェーア、ゲヴァルト・ランツェ、エントヴィッケルン・イクイプメントがある」

へーすごいですねーとレオルが紙を見ながら

「ずいぶんとまあ…名前が個性的ですね…」

「うーん…私も気にはなってるけど…」

そして、博士が紙に書いたところを指差し

「都市の中にはいくつかエリアがあって、私達がいるのはこのパークエリア。公園以外にも遊園地とかプールがあるんだってー」

機会があれば行ってみたいなとレオルが思っていると、博士が紙をしまい

「私が調べたのはここまで。あとは都市部に行ってからにしようか」

いよいよ町に出るのかとワクワクするレオルだったが、博士がボソッとつぶやいた。

「そういえばおじいちゃんがパスカードがどうのとか言ってたけど……ま、いっか」

といい出発の準備をする2人だった。


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