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ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第4章 リザードマン編
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艦長、準備完了しました

 「下弦の弓月」の生存者12名の眷属化が終わった。

 気絶から目覚めたお嬢ことベニジャを説得するのに一悶着あったが、周囲の取り成しで納得してくれたようだ。

 「だから、アタイは眷属になるのが嫌ってわけじゃなくて、ウチの看板が無くなる事に、こう、なんて言うか、あれだよ、わかるだろ!、ジャー」

 などと賑やかに騒いでいた。

 それでも最後はあきらめがついたらしく、しおらしく眷属化を受け入れた。

 「痛くしないでくれよ、ジャー」

 なにか勘違いして目を瞑るベニジャに、つい悪戯心が湧きあがった。

 「大丈夫、死にはしないからさ」

 「ちょちょ、ちょっとタンマ。まだ心の準備が、ジャジャ」

 「もうベニジャが最後だから後回しにはできないって、ほら、皆、耐えたんだから」

 ベニジャが周囲を見ると、何人かが白目を剥いて倒れている。もちろん演技だけど。

 「うええ、やっぱりアタイはいいよ、なんか身体がダルいし、今日は止しとくよ、ジャジャー」

 「ダメです、ほらいくよ、歯を食いしばって、手のひらは握り締めてねー」

 「うわ、ムリムリムリ、アタイ、痛いのは苦手なんだあああ」

 逃げ出したベニジャをコアの眷属化光線が追い掛け回した。

 「あ、こけた」

 「ムギュ」

 「そこ」

 倒れたベニジャを眷属化光線が包み込み、無事に終了した。

 ベニジャが半べそをかいていたことは内緒だ。      しーーーーん

 

 「主殿、泣かせたな」

 「ギャギャ(女の子を苛めちゃだめですよ)」

 「ピュイ」 「シャー」

 女性陣からブーイングが飛んできた。ちょとからかい過ぎたかな。


 「それより、今、コアのレベルアップ無音がしたよね」

 「話題を変えようと必死っすね」

 ワタリが茶々を入れてきたけど、そこはスルーで。

 「コア、僕らをスキャンして」

 「らじゃ」


 職業:ダンジョンマスター レベル4→5

技能:ダンジョン知識、予測、サバイバル、恐怖耐性、工芸、水泳New

特殊技能:精霊流しNew  健康状態:健康(肌荒れ)


 ダンジョンコア「コア」 性格:少し無口 レベル4→5

機能:管理、召喚、スキャン、設置、分解、カスタム、変換、拡張、( )New

特殊機能:浮遊   DP容量:現在値2341 /最大容量5000


 なるほど、僕はレベルがあがって、技能に水泳が増えてるね。あと特技が増えてるんだけど「精霊流し」

ってなんだろう。ギター弾きながら歌うのかな。あと肌荒れって、もう健康状態悪化してるんじゃあ。原因は寝不足とビタミン不足だろうけどね。

 「コア、僕の特技の精霊流しの詳しいデータってある?」

 「あるぅ」

 

 特殊技能:精霊流し 精霊に好かれやすくなるパッシブスキル。ただし1年ぐらいするとどこかにいなくなってしまう。


 びみょーだね。たぶんルカとかの影響で付与されたんだろうけど、期間限定なのがねー。まあ精霊の泉を複数つくれば役には立つかも。

 次はコアだけど、驚くことにまた選択技能がでたよ。

 「コア、選択可能な技能のリストと説明をよろしく」

 「らじゃ」


 選択可能技能一覧


 再配置 既に設置してある物をダンジョンの別の場所に移す。コストは半分かかる。

 転送  ダンジョン内にいる眷属を転送できる。コストは対象の召喚コストの半分。

 遠話  ダンジョンの外にいる眷属と会話ができる。 コストは1km毎に1DP

 

 以上の3択らしい。

 再配置は、設置物の有効利用ができるし、コアの台座とか1点ものを引っ越すのに便利だね。

 転送は、部隊の集散や遠距離への移動に使えそうだね。ちょとコストかかるけど。

 遠話は、領域外を探索するときには必需品になりそうだ。でも今現在だと優先順位は低いかな。


 再配置と転送の2択かー。戦略的には転送が一番使えるんだけど、コストがなー。2体転送するのと、1体召喚するのとどっちがいいんだろう。

 よし、転送にしよう。今すぐに再配置したい物もないしね。次にレベルがあがったときでいいや。

 「コア、選択技能は転送で」

 「うん♪」

 コアがキュルキュルと回転しながら白い光りの粒子を撒き散らすと、やがて静かに止まった。


 「コア、試しにケンを地底湖に転送してみて」

 「らじゃ」

 少しのタイムラグを置いて、目の前の地面に白い魔方陣が浮き上がり、光りの柱が立ち上ったかと思うと、その中心にケンが立っていた。

 「バウ」 「ん」

 なるほど、召喚と同じプロセスを2回ふむのか。さすがにポンポンとは行かないみたいだね。それでも水中を通らずにケンがこちら側にこれるのは大きいな。便利なだけに、使いすぎるとあっというまに破産しそうだけどね。


 レベルアップの確認が終わったから、今後のことを決めよう。

 「トロンジャという女族長は、また来ますかね?」

 「マスター様、我らはもう貴方様の眷属なのですから、敬語はなしに願いますジャ」

 そう言われても、老族長相手だとついね。

 「努力するよ。それでハクジャの予想は?」

 「トロンジャとともに逃げ帰ったのが3人、本拠地に15残ってたとして現状は18ぐらいですか。こちらに助っ人がいると思い込んでるでしょうから、普通なら来ないとは思いますが、ジャー」

 「執念深く襲ってくる?」

 「それよりは他の部族が漁夫の利を狙ってくる可能性が高いかと、ジャー」

 「そっか、リザードマンってこの周辺に多いんだっけ」

 「さようです、この三日月湖はワシらと「三日月の槍」が支配しておりましたが、少し南に下れば、より大きな部族が凌ぎを削っております、ジャー」

 最悪、「三日月の槍」が他の部族に吸収合併されて、より大手と戦う可能性もでてくるのか。


 「手を出してくるとしたらどこらへんかな?」

 ハクジャはしばらく考えてから答えた。

 「やはり南の2大巨頭「凍結湖の鮫」か「不凍湖の龍」でしょうか、ジャジャ」

 なんか凄そうなのが出てきたよ。

 「リザードマンなのに鮫っすか」

 「鮫のように獰猛で血を好む部族なので、そう呼ばれていますジャ」

 「ギャギャ(そしたら龍は?)」

 「賭け事にめっぽう強いですジャ」

 「鳴きの龍かよ!」


 DPの推移

現在値:3061 DP

スキャン:x2 -2

転送:R4x1 -80

残り 2979 DP


 召喚リスト その40

フロストリザードマン・チーフ:凍結蜥蜴人・族長

種族:亜人 召喚ランク5 召喚コスト250

HP35 MP15 攻撃6(+武器) 防御6(+防具)

技能:槍、冷気耐性、弓、半水棲、部族支配

特技:クレセント・アロー(朔矢)

備考:朔矢 使用MP2 同時に3本の矢を放つ。

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