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ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第3章 オーク編
72/478

ダーウィンが見てる

 「そう言えば、アイスオークの切り込み隊長が気になる事を言い残していたな」

 「弟が2人いるって事だよね」

 「やはり気がついていたのか、さすが主殿だ」

 「いや、僕らの常識だと「麦わらのブウ」は3兄弟の長男で、末弟が一番手強いっていうお約束がね」

 「そ、そうなのか?」

 「だから次は次男の「木のフウ」あたりが来ると思うよ」

 「それはいったい、どんな情報源から来る予測なのだ」

 「うーーん、大宇宙の深遠からの電波かなー」

 「ぴぴ」

 「そ、そ、そうか」

 まあ、どれだけ前世のお約束が通じるかは不明なんだけどね。

 先遣隊が3小隊=1中隊規模で攻めてきたということは、次も同規模か増量してくるはず。本当に弟が2人いるなら、それぞれ1個中隊を率いてくるのが順当かな。

 問題は、同時にこられると2個中隊を相手取る可能性があるってことだね。きっと3男は脳筋じゃないだろうから、次男と歩調を合わせてきそうだ。

 アイスオーク36体か・・・ちょっとヤバいかも。


 「というわけで、メンバーの戦力の再確認と補強を行いたいと思います」

 「あぃ」 「ギュギュ」 「グヒィ」 「バウ」 「ギャギャ」 「ピュイ」 「シャー」

 「あれ?親方達は?」

 いつもなら一番に返事するオオエド親方の姿が見えない。

 「なんか調子が悪いって言ってたっす」

 「病気とかじゃないよね?」

 「身体がダルそうではあったっす」

 心配だから巣穴に様子を見に行った。するとそこには変わり果てた姿をした親方がうずくまっていたんだ・・・


 「まさか・・・ソニック?」

 「それはハリネズミっす」

 「じゃあ、ナックル?」

 「ですかね」


 親方の背中には一面に鋭い棘が生え揃っていて、その姿は大きな針土竜になっていた。

 「キュ?」


 本人は自分の驚くべき進化に気づいていないようで、慌しく巣穴に走りこんできた僕らを、不思議そうに見つめていた。身体がダルかったのも、進化による体型の変化が原因だったようだ。

 「コア、とにかくスキャンしてみて」  「ん」


 ディープ・エキドナ:深遠の針土竜

種族:魔獣 召喚ランク3 召喚コスト90

HP21 MP9 攻撃力6 防御力3

技能:掘削、嗅覚、現場監督、射撃

特技:アースソナー(地中探査)、シューティング・スパイク(棘射出)

備考:大食い、棘射出 使用MP2 射程5m 威力5刺突ダメージx3発


 うわ、あちこち大変なことになってるね。

 種族が魔獣だし、特技に遠距離攻撃が付いてるし、大食いのままだし。

 大食いはどこまでも付いて来るのか・・・大型種になったら食費で破産しそうなんだけど。


 僕の悩みも知らずに、親方は新しい身体をヒビヤとトウザイに見せ付けている。2人は羨ましそうにペシペシと親方の棘の無い部分を叩いていた。

 「君達はそのままでいいからね」

 大食い特性がはずれる進化をお願いします。   本気で。


 前回の身体測定から大分経っているから・・・

 でもないか、日数はそんなに経ってないね。イベントや戦闘が連続してたから、ずいぶん前のことに思えてた。とにかく経験点はかなり入っているはずだから進化したメンバーも多いはず。

 なのでメンバー全員にスキャンをかけてみた。その結果、進化してたのは・・・


 五郎〇、アグー、ウィングのボアチームが

 スノー・タスカー:雪原牙猪

種族:獣? 召喚ランク3 召喚コスト90

HP20 MP5 攻撃力10 防御力4

技能:掘削、突進、耐寒、乗騎

特技:タスク・チャージ(牙突撃)

備考:牙突撃 使用MP2 命中+10% 攻撃力+4


 へー、スノーゴブリンの騎獣にいるのかな?アップル達が乗れると機動力が上がりそうだ。牙猪タスカーを駆る槍騎兵もカッコいいかも。


 アップルが

 スノーゴブリン・キャプテン:雪原ゴブリン軍隊長

種族:亜人 召喚ランク4 召喚コスト160

HP28 MP8 攻撃力4(+武器) 防御力4(+防具)

技能:槍、耐寒、部隊指揮、軍隊指揮、戦術

特技:ケイプ・オブ・コールド(冷気の外套)

備考:部隊指揮はHP+1、士気+2. 軍隊指揮は命中+5%、回避+5%


 うん、戦士長の完全上位互換だね。軍隊指揮も地味だけど強いし、戦術技能も期待できる。


 ミコトとカティが

 フロスト・ライトニング・イール:凍気雷電うなぎ

種族:魔獣(魚類) 召喚ランク4 召喚コスト160

HP27 MP13 攻撃力4 防御力5

技能:水泳、耐寒、電撃耐性、巻きつき

特技:スパーク(放電)、ライトニング・アーク(電撃弧)

備考:電撃弧 使用MP3 単体射程3m 12電撃ダメージ(麻痺効果有)


 ああ、電撃が強化されて耐電が耐性になってるね。これ水中で撃ったら凶悪なんですけど。水牢の番人はこれで安心かな。


 クロコとグレコが

 ホワイト・ドラコ:白大王トカゲ

種族:爬虫類? 召喚ランク4 召喚コスト160

HP28 MP7 攻撃力11 防御力5

技能:噛み付き、耐寒、嗅覚、水泳

特技:コールドブレス(冷気の吐息)


 こちらは各数値がランクに合わせて上昇したぐらいで、目だった変化はないね。種族に?が付いたから、次の進化で魔獣になるのかも。そう考えると今は雌伏の時なんだね。


 他のメンバーには変化はなかった。ケンやアズサ達はもうすぐだと思うから、そんなにがっかりした顔をしないで欲しい。

 あと、スーパー進化した親方にじゃが芋を投げて遊ぶのは良くないよね。え?一番太い棘に刺さったら20点?そんなの楽勝・・・

 「めっ!」

 コアに禁止されました。

 


 召喚リストその26から30

 本文を参照のこと


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