表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第9章 氷炎の魔女編
278/478

難しい話を聞くと・・・

更新が大変遅くなりました。申し訳ありませんでした。

 「それで、アンタには何か希望はないの?」

 マリアが僕にも意見を求めてきた。

 「とくには無いけど、あえて言うなら・・」

 「言うなら?」

 「DPは5000ぐらいで、種族は亜人、魔獣、アンデッドぐらいまで出せて、クランストラテジーは遠慮したいかな・・あと、双子の有利を潰せて、急造ペアでもなんとかなるかんじ?」

 「・・・あえて、どころか、欲張りなオーダーよね」

 「それを全部組み込むのは難しいぞ・・」

 ボンさんにも、ダメだしをくらってしまった。


 「5000とか豪儀なことを言ってるけど、タッグだと各自でそれだけ出すのよ?あるんでしょうね?また借金とか恥ずかしいからやめてよね」

 「DCもあるし、問題ないよ」

 「へえー、アンタも成長したじゃない。ちょっと見直したわ」

 そうでしょうとも・・・


 「でもロリコンだったとはね・・」

 「おい、いきなり暴言吐くなよ、あと風評被害うけたら訴えるぞ」

 「なによ、自分のダンジョンコアに、妖精かなんか知らないけど、幼女を座らせて悦にいってるんでしょ、ロリコンで十分よね」

 「ちょ、違います、これはコアの覚醒バージョンで、本人です」

 「てへっ」


 そのとたんマリアとボンが驚いて目を剥いたのがわかった。

 「「まじ?」」

 

 そして双子姉妹も驚いていた。

 「姉さん、大変です!美小女フィギュアが動き出したです」

 「まさか自動人形フェチとはな・・」

 おい、おまえら・・・


 「ボン、ダンジョンコアって覚醒したりするものなの?」

 「いや、俺も初めて聞くが・・可能性はあるのか・・」

 ああ、やっぱりこの状態になるダンジョンコアは珍しいんだろうね。オババとかの例もあるから普通に、みんな実体化するんだと思っていたけど、あれは憑依だしね。


 「ボン、アンタも当然でき・・・あ、いいわ、なんでもない・・」

 「おいマスター、そこまで言いかけて止めるなよ、気になるだろう」

 「え?だってボンが具現化してもね・・」

 「おいおい、酷くないか・・」

 「だって、ぜったい普通の外見でしょ?期待を裏切らない平凡さ加減だと思うしさ・・」

 「くそー、否定できない自分が情け無いぜ・・」

 「どんまい」


 あー、コアは見かけたことあるんだっけ?ボンさん。

 「こくこく」

 で、どんな印象?

 「ん・・・・ふつう?」


 「ほら、やっぱりね」

 「とほほほ」


 

 「姉さん、姉さん、うちのテスラとイスカにも覚醒イベントさせちゃいましょう」

 「どうやって?」

 「でっかい滝から飛び落ちるとか、五感全部剥奪するとか、絶対零度で凍らすとか、ですです」

 「お前がやれ・・」

 「フレアはもう体験済みですー」

 「やったのかよ?!」

 「そして覚醒できませんでしたー、がっくし・・」

 「とにかく却下だ・・」

 「なんでですか、姉さんは二人の3次元具現化モード見たくないんですか?あれですか2次元しか許せない派ですか?」

 「たぶんだが、二人だとシャム双生児か阿修羅男爵だぞ・・」

 「・・・さてっと、バトルまだかなーー」


 

 そういえば、以前に双子とバトルしたときはどんな感じだったんです?

 「あー、どうだったっけ?ゴブリンウォーズで、合計2000ポイントで、セフィロトマップだったかな?」

 「そうだな・・向こうが1000ポイントx2で、こちらが2000、マップは9スクエアより、やや複雑なものだったが、まあ、エンペラーで蹂躙しただけだ」

 「このアタシにゴブリンウォーズで勝ったのなんか、アンタだけよ。光栄に思いなさいよね」

 いや、意味わかりません・・


 「そのときに得た情報では、ツイン・コアはDPとリストが共通で、アイスドールのテスラには『氷変』、ファイアーダンサーのイスカには『炎舞』の特技がついているらしい。ただ、その詳細まではわからない・・」

 「なにせ、このアタシが何もさせなかったからね」

 すごいのだろうけど、戦略的にはどうなんだろう・・・もう少し情報を引き出してからの方が良かったような・・


 「しかしそれだと、重要な局面で効果的にDPを配分されますね」

 「ああ、モンスターウォーズだと2正面作戦になったときに、物量で負ける可能性が大きいな。だから今回はビルドバトルが正しい・・」

 「えええ、アタシは、あれ面倒だから嫌いなんだけど」

 「大丈夫だ、今回は、構築は彼に頼むから・・」

 「そうね、それなら許可してあげる」

 まあ、攻撃班と防御班に分かれるなら、マリアは攻撃だよね。


 「ビルドバトルなら最低でも防御用ダンジョンにはリソースを使うだろうし、双子の連携も阻害できる・・」

 「でも、ダンジョンコアが繋がっていると、お互いの状況は把握できますよね」

 「そこは特例で、こちらも念話を常時接続にしてもらうしかないな」

 「そんなところですかね」

 「マスターもそれでいいか?」


 しかしマリアは、バトルの作戦立案にあきたのか、コアとないしょ話を始めていた。


 「ねえ、ねえ、その姿を見たとき、アイツなにか言ってた?」

 「ふへぇ?」

 「いいじゃない、ね、誰にも言わないからさー」

 「もにょもにょ・・・」

 「えー、マジ、それでそれで?」

 ちょっと、ちょっと、念話で駄々漏れなんですけど・・


 「大丈夫だ、俺は聞かなかったことにするのは慣れてるから・・」

 いや、ボンさん、そんなスキルを磨いてくれなくても良いですから、アレを止めてください・・

 「すまん、無理だ」

 あきらめるの、早!


 「あらあら、楽しそうなお話ね、お姉さんも混ぜてくれるかしら?」

 ヤバイお方がきたー

 「ぴゅー」

 「あ、逃げられた・・もう、あと少しだったのに・・」

 何が、どこまでですか?・・


 「あらあら、残念ね。今度ゆっくり聞かせてね、うふふ」

 「そんなことより、バトルの条件が決まりました。確認をお願いします」

 「あらあら、照れちゃって・・はい、はい、お仕事はちゃんとやりますよ」

 この人、遣り辛い・・・



 「やっと決まったか、ずいぶん時間がかかったな」

 「zzzz」

 「おい、起きろ!」

 「むにゃむにゃ、プリンが残ってます、ラッキー、むにゃ」

 「・・あの取って置きのプリンを食べたのは、お前か・・」

 「むにゃむにゃ、お揃いのカップを割ってしまいました、すり替えておきます、むにゃ」

 「・・不自然に割れていたのは、そういうことか・・」

 「むにゃむにゃ・・」 ゴスッ

 「にぎゃーー」

 

 「いたたた、姉さん、起こすならもっと優しく、マイルドに、起こしてください」

 「馬鹿妹には、これで十分だ」

 「それでダンジョンバトルは勝ちましたか?」

 「まだ、始まってない!」

 「えーー、もうフレア達の勝ちでいいいじゃないですかね、どうせ結果は決まってるです」

 「それで向こうが納得するならな」

 「なら、フレアと、マリアと人形フェチさんの勝ちということで、いかが?」

 「おい、そこで裏切ってどうする・・」

 急に周囲の温度が下がった。


 「あはは、やだな姉さん、ジョークですよ、ジョーク。お茶目な妹ジョークですってば」

 「お前は、うっかりで自陣のダミーコアを壊したりするからな、油断できん・・」

 「あれ、なぜかフレアも負けに判定されたんですよー、おかしいですよね」

 「おかしいのは、お前の頭の中身だ・・」

 双子でも性格は大分違うみたいだ・・・



 「あらあら、マリアさん達からは、5000x2のビルドバトルで特殊念話付きで申し込まれているけど、双子姉妹はそれで、いいのかしら?」

 「基本は問題ありません。ただし特殊念話は許可できません。ビルドバトルで攻撃側と防御側の連絡が制限されているのには意味があるわけで、それは私たちの有利な能力を無効化するルール改変にあたります」


 「なによ、条件は好きに決めて良いって言ったのはアンタでしょ」

 「条件はな。だがビルドバトルのルールまで変えて良いとは言っていない」

 まあ確かに、ゴブリンウォーズで、こちらだけオーガーも有りにするのは条件ではないかもね。


 「まあ、いいわ。ダンジョンコアの能力で出来るなら問題ないってことよね」

 「ええ、できるならね」

 「それで、他の条件は飲むんでしょうね?」

 「ええ、いいわ、というかこの条件で私たち姉妹に勝てると思っているの?」

 「思ってるわよ、というか負けるはずないでしょ、アタシがわざわざ来たんだから」

 「タッグ戦はシングルとは別物よ。それはビルドバトルでも変わりはないわ」

 「そんなの百も承知よ。あんたこそ、あの妹で大丈夫なの?」


 「・・・それは・・多分・・」

 「ちょっと姉さん、そこは姉妹の絆を信じるところですよね?」

 「絆か・・・」

 遠い目をする双子の姉を見て、マリアが、少しだけ同情していた。


 「アンタも苦労してるのね・・」



 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ