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ダンジョンマスターは眠れない  作者: えるだー
第8章 暗黒邪神教団編
240/478

背水の陣

ここ数日、執筆時間がとれなくて投稿がどんどん遅れております。

なんとか毎日更新を続けたいと思って居りますが、23時にチェックを

している方にはご迷惑をおかけしております。申し訳ございません。

 「コア、アップル達とリンクが回復したら、癒しの泉まで後退させて」

 「ん」

 「水牢のクロコかグレコが回復したら、トラップルームに転送して、消火に当たらせて。時間がかかるようなら、3体目を召喚してもいいから」

 「ん・・・よぶ」


 トラップルームに通じる通路に、ホワイト・ドラコのグリコが新たに召喚されて、燃え盛る炎にコールドブレスを吐いて鎮火させていく。


 「モノアイ・サラマンデールの死体は吸収できそう?」

 「・・・むり~」

 やっぱり邪神のしもべは吸収できないか・・・DP的にはもったいないけど、汚染されそうだしね。


 そのとき、親方が警告音をたてた。

 「キュキュ!」

 「えいしょう!」

 「奴か!散開!」

 転がるように巣穴を左右に逃げ惑う僕らの後ろに、地獄の火柱が吹き上がった。


 キュゴッ! チュドーーン


 「危な!闇雲に高位呪文を打ってくるということは、かなり怒ってる?」

 「ぷんぷん」

 「キュキュ!」

 「まだ来るのか、退避!退避!」


 キュゴッ! チュドーーン


 「コア、例の召喚封じの結界はまだ稼動してる?」

 「・・・してるぅ」

 直接、コアルームに眷属を送り込んで、止めを刺すのは無理か・・・


 「コア、群体を蝗と雀蜂でこの場に召喚、縦穴を使ってコアルームの神官を妨害して」

 「ん!」

 すぐに魔法陣から出現した2つの群体が、飛び立っていった・・・





  その頃の地下墓地・玄関ホールにて


 暗黒騎士と銀の守護者が、1対1の戦いを繰り広げていた。


 「くっ、一撃一撃が重い・・」

 ロザリオは、デスナイトの2連撃を回避と盾受けで、なんとか捌いていたが、反撃をすることは無理だった。

 どちらにしろランクが倍も違う敵である。正攻法で勝てる相手ではなかった。


 苦戦するロザリオを見て、アップル達が加勢しようとするが、そこにコアから念話が届いた。

 「ばっくばっく」

 「ギャギャ(しかし戦線が・・)」

 「グヒィグヒィ」

 渋る騎牙猪兵コンビをコアが説得する。


 「もにょもにょ」


 「私は大丈夫だ、作戦通り、体力を回復しておいてくれ!」

 「・・ギャギャ(わかった)」

 「グヒィ」

 アップルは片腕で五郎〇に掴まると、一人と1頭は後方に駆けて行った。


 それを追う様に、骸骨戦士長を含む1個小隊が動き出したが、玄関ホールを出る直前で鉄格子が下りてきて、行く手を阻んだ。

 骸骨兵士が、鉄格子を壊そうと一斉に剣で斬りかかる。


 すると玄関ホールの中央で、ウィンドバーストのトラップが発動した。


 巻きこまれた骸骨兵士の小隊は全壊したが、骸骨戦士長は半壊ぐらい、ロザリオとデスナイトは魔法抵抗でほぼ回避した。

 「やはり魔法抵抗もあるのだな・・聖属性の魔法まで無効化されたりしたらやっかいだぞ・・」



 考え込んだロザリオに対して、デスナイトが攻勢を仕掛けてきた。

 片手で振っていた黒い剣を、両手持ちに代えて、パワースラッシュ(強撃)を放つ。

 「・・!」

 「くっ!」

 咄嗟に受けた盾は、真っ二つに割れてしまった。


 「しまった!」


 そこに、2度目の強撃が放たれた・・

 「・・!」


 回避できない軌道でせまる死の刃に、ロザリオは自分の剣を叩き付けた。


 キインッ


 甲高い音がして、ロザリオのミスリルソードの刃が根元から折れてしまった。


 「・・やはり耐え切れなかったか・・」

 バックステップして距離をとったロザリオは、折れた剣を見つめながら呟いた。予備の小剣では暗黒騎士と切りあうこともできないだろう。


 デスナイトが、止めを刺すために間合いを詰めていくと、ロザリオの足元に転送魔法陣が浮かび上がった。


 「主殿!」

 「泉の準備ができたから、続きはそっちでね」


 消え行くロザリオにデスナイトが剣で斬りかかるが、手ごたえはなかった。

 デスナイトは、剣を鞘に収めると、控えていた骸骨戦馬に跨り、配下の骸骨軍団に前進を命じた・・・

 

 


 その頃、癒しの泉の周辺は、野戦病院の態をなしていた。


 「重傷者は、癒しの水を飲んだらそのまま安全地帯まで移動するだよ。自力で歩けない者は、穴熊ファミリーに乗せてもらうだ」

 ドルイドのノーミンが、次々運ばれる怪我人を診断して2つのグループに分けていた。


 軽傷の者は、癒しの泉とハーブで、できるだけ回復し、残ったダメージは呪文で治して戦線に復帰させる。治しきれないほどの重傷者は、癒しの水だけで我慢してもらって戦いに巻き込まれない場所に退避してもらう。

 すでに穴熊ファミリーがフル稼働して、泉の部屋に抜け道を3本つくってあった。

 

 騎牙猪兵は、全騎手、牙猪ともに戦線復帰は難しく、エルフ親衛隊も半数が入院である。

 隊長クラスは、まだ戦えると言い張るので、無理をしない様に言い聞かせて、後方で後詰として待機することに決まった。

 実際に利き腕が動かせなかったり、牙が欠損していたりで、戦闘力は半分もないが、士気という面では貢献していた。


 重傷者の搬送が終わるか終わらないかのうちに、ロザリオが部屋の入り口に転送されてきた。


 「盾の予備を回してくれ、奴らすぐに来るぞ」

 「こっちはなんとか間に合っただ。ただし治癒呪文にかなり回しただで、魔力がほとんど無いだよ」

 見回しても、こちらの戦力は十字路防衛戦とほぼ同じぐらいしか揃っていなかった。


 「主殿いわく、ここに誘い込めば勝てる、のだそうだ」

 「だったら大丈夫だべな」


 並んで見つめる通路の先から、鉄格子を破壊して行進してくる、骸骨軍団の足音が近づいてきた・・・


 



 DPの推移

現在値: 3778 DP (3013DC)

召喚:ホワイトドラコ(R4) -160

召喚:群体(R1)x2 -20

転送:ロザリオ(R6) -180

残り 3418 DP (3013DC)

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