出会いと別れ
彼と私が出会ったのはちょうど一年前。
入学式の日のことである。
彼を見た瞬間、私は胸騒ぎがして彼のことを直視できなかった。
それを恋だと気づくのは、そう長くはなかった。
私と彼は学校もクラスも同じで、特別な関係ではなかったが、私はいつも話をしてみたいと思っていた。
そんなある日、なんとか彼と話ができる機会がやってきた。
それはほんの一言ではあったがそれでも私はそのときのことを今でも鮮明に覚えている。
それから季節は過ぎ、私は彼に想いをぶつけた。
彼は少し照れながら受け入れてくれた。
そこから私と彼は付き合うようになった。
最初はとてもぎこちなかったが、それは時間が経つにつれてだんだんとなくなっていった。
私は幸せだと感じていた。
だがそれを感じていたのは私だけだったのかもしれない…。
私たちは少しずつ喧嘩をする回数が増えていった。
その度に私は謝った。何度も何度も謝った。
心の広い彼はどんなことをしても許してくれた。
私はそんな彼のことが大切で、大事にしようと心に決めた。
だが、そんな決心も無駄というように彼からの別れの言葉は突然だった…
「君のことは嫌いではない。でも、僕は疲れたんだ。」
私はいつかこんなことを言われる日が来るのだろうと思っていた。
しかし実際に言われてみるとやはり心が痛む。
出会いがあれば別れもある。よく聞く話ではあるが、私はこの経験からその意味がよく分かった。
いつかまた…なんてそんなことはあり得ないけれど、私はいつまでも彼を待ち続ける。
誰よりも大切で心から愛していたから…。