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第四話 巫女と賢者と天使の会合

エクストリーム錐揉み回転土下座!

更新遅くて本当に申し訳ありませんでしたァアアア!

言い訳できないです。普通に話思いつかなくてずるずる引き延ばした結果がこれです。





「全く……何でお客さんの前であんな気絶の仕方をするのよ……?」



博麗神社本堂の裏側にある住居スペースで、物凄く薄い出がらしのお茶を飲みながら紫はそう言った。

その言葉に、彼女の体面に座った紅白の巫女、博麗(はくれい)霊夢(れいむ)は頬を膨らませながらすねたように反論する。



「悪かったわね、あんなの見たら誰でもぶっ倒れるわよ」



と言うのも実はこの博麗神社は人里から遠く、道中に妖怪が出るため参拝客が少ない。そのため霊夢は高い確率で貧乏人の生活を送っていた。そんな少女が、賽銭箱が50円玉でぎちぎちになる、なんて光景を見て気絶するのは仕方のない事だろう。

と、霊夢は魂天使が自分の顔を見つめていることに気が付いた。



「……?何かあった?魂天使」


「いや、綺麗だなって。と言うか幻想郷(ここ)、美人が多くない?」



ありきたりな感想かもしれないが、魂天使はありのまま思ったことを口に出す。そんなセリフに霊夢は苦笑した。



「ちょっと古臭いわよ、前半のセリフ」


「言われ慣れたよ。……実際中身はジジイだし」


「そうなの?800歳ぐらい?」


「いんや。忘れたけど多分、1億9874万5831歳だったはず」


「嘘ぉ……」


「ホント何だな、これが」


「……こほん。さて、そろそろ本題に入ろうかしら」



紫は軽く咳払いをして話題を変える。その表情は真剣だった。当然と言えば当然だ。なぜなら、魂天使がどうやって博麗大結界を超え、なぜ幻想郷にやって来たのか、それが分かっていないのだから。



「魂天使、貴方はどうやって幻想郷にやって来たの?」


「当然、力を使ってだよ。ここの人たち風に言うと『辿り着く程度の能力』かな。名前の通り何処にでも辿りつけるけど、ユカリの能力のような利便性は無いかな」


「……成程。じゃあ次に、貴方は何をするために幻想郷(ココ)へやって来たの?」


「んー、本当は私を創った神――創世神と言うのだけれど――からココを侵略するように命令されたんだけれども」



深くため息を付いて一旦区切る。霊夢が入れた出がらしのお茶を軽く飲んで、続きを話す。



「私って力強いわけじゃないし、切り札の対神用武器もほとんど使えない状況だから……ばっくれた」



もっと言ってしまうなら、魂天使は『それなりに珍しいけど大した事ない』存在である。少し前に上白沢慧音が『力の漏れを防いでいるのか?』と感心していたが実際はそうではなく、ただ単に力がその程度だったという話なのだ。

何某(なにがし)クエストで例えるなら、人間がキングスラ●ム、魂天使がはぐれメ●ルと言った形である。



「……へ?」


「ばっくれた」


「いや、2回言わなくても分かるけど……なんで?」


「さっき言った通り力が無いって言うのもあるけど……いい加減、堪忍袋の緒が切れた、というのもあるかな」


「ええっと……?」


「創世神は女なんだけど……性欲強いうえにショタコンなんだよ。しかも天上天下唯我独尊・ジャイアニズムがおまけで付いてる」


「うわぁ」


「酷いでしょ?だからばっくれたんだ。

……それにしても、思い出すだけで苛ついてくる。ふざけんな、あのショタコン。何が『HEY!YOU!ちょっと幻想郷に逝ってドンパチしてきてくれYO!』だ。誰がするかそんなもん。全く!」



言葉は荒れているが、頬を膨らませて不機嫌な顔をする魂天使は、どこからどう見てもすねた子供にしか見えなかった。もし擬音を付けるなら、ぷんぷん!が一番合っているだろう。



「じゃあ、私たちに敵対する意思はないのね?」


「ないよ。こっちは永住権を貰えればそれで良し」


「そのぐらいなら、問題ないですわ。――――ようこそ、天使さん。ここ幻想郷は貴方の存在を受け入れるわ。あなたが望もうが、望まなかろうが……ね」



大体の話が収束したところで今まで黙っていた霊夢が口を開く。



「ところで、魂天使ってどんな役職の天使なわけ?天使九階級に『魂天使』なんてカテゴリなかったわよね?」


「あー、私は分類的には天使九階級とは全く違う存在かな。簡単に説明すると、ここに湯呑がある。これを魂の器だとすると、中に入ってるお茶が魂になる。私はこの器を守護する天使なんだ。

ちなみに人間が死ぬと魂は輪廻転生して次の生を得る。その際に器の中身は一旦消去されて新しく中身が入れられる。これが輪廻転生のシステムだよ」



魂天使は説明しながらお茶をグイッと飲み干し、急須からお茶を継ぎ足す。



「一旦消去……って事は、前に入っていた中身は無かったことになるの?」


「うんにゃ。もうちょっと詳しく言うと、上書きって言ったらいいかな?」


「色々と記録が書かれた紙の上に真っ白な紙を張り付ける……って感じかしら?」


「そうそう。この時に上書きされないで一部が残ったりすると『前世の記憶』として現れるのさ」


「ふーん……わっしょい」


「あぶなーッ!?」



やる気ない声とは裏腹に、霊夢の鋭い拳が顔面に向けていきなり放たれる。魂天使はそれをマトリックスの体制で回避。それを見た紫は「あの頭上の輪、頭の動きに合わせて動くのね……」とズレた事を考えていた。



「ちょ、いきなり何するのさ!?」


「唐突だけどあんたに決闘を申し込むわ」


「本当に唐突だなぁ!」


「新人潰しに定評のある霊夢さんとは私の事よ覚悟なさい」


「どっかで聞いたことあるフレーズなんだけど!著作権とか大丈夫かなぁ、この作品!」



霊夢の危険な物言いに魂天使は不安を吐露した。ちなみに、こういう時に最も危険なのはメタな発言である。



「ひやっはぁー!常識は消毒で、」


「『体が七色に光って鼻から(以下略)呪い』ビィイイイイイム!」


「ぎゃああああああああああああああああ!?」



何処からともなく現れた、緑髪の巫女(こちやさなえ)が今度は障子を突き破ってダイナミック入店した。が、即座に呪いビームで撃ち落とされる。いい年齢の乙女が、体を七色に光らせながら滝の如く鼻からオレンジジュースを噴出する様は、滑稽を通り越して、シュールだった。



「そぉい」


「げふぅ!?」



ゴロゴロとのた打ち回ろうとしていた早苗の腹を、霊夢が踏みつける。しかし、畳にオレンジジュースが掛かるのを見て今度は外に蹴り飛ばす。抵抗する間も無く早苗はI can fly!!とエコーをした叫びをあげながら星になった。



「まぁぶっちゃけた話、この頃異変とかなくて体が鈍りそうなのよ」


「別にいいけど、ここの決闘は『弾幕ごっこ』ってやつで良いんだよね?」


「ええ。この後宴会の用意もしなくちゃならないから……そうね、スペル宣言は3回で良い?」


「異存ないよ」


「じゃあ私は各所に伝言しに行きますわ。霊夢、余り苛めないようにね?」


「善処しとくわ」



紫は霊夢のそっけない返事にため息をしながらも、自分の役目を果たすためにスキマを開いて去って行った。

魂天使は霊夢に連れられ、外に出る。その数分後、巫女と天使の決闘が始まった。





感想・要望などがあったらお願いします。ちなみにこの作品ヒロイン未定なので俺の嫁出してくれ!とかでも、



あ、いえ、何でもないです。はい。


次は、次こそはもっと早く……ッ!

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