第二話 当然の末路
更新遅れてすいませんでしたァアアアアアアアア!時間かけたのに内容が薄くなってますマジゴメンナサイ!
自分の家のリビングにて、私、アリス・マーガトロイドは凄い困っていた。私の手には山の天狗が作った新聞『文々。新聞』の号外がある。その内容は、
『アリス・マーガトロイド、ついにやらかす!』
『長年の情欲がたまった末の行動か』
『自首を勧める声も多数』
と、でかでかと書かれ、私が天使を抱えて疾走している写真が載せられていた。
(何でバレてるのよぉおおおおおおお!)
ちなみに魔理沙や早苗がインタビューされている部分があったが、見た瞬間イラッ☆と来たので破り捨ててゴミ箱に突っ込んである。どうしようもない気持ちになって、ソファを見た。
「ガルルル……」
そこにソファの後ろから、虎のように威嚇を続けているショタ天使がいた。もっともその容姿からでは猫が背伸びして虎の真似をしているようにしか見えないのだけれど。会話を成立させようにも、相手がこれでは話にならない。
「ね、ねぇ……」
「ふしゃーっ!」
威嚇された。でも可愛い……思わず鼻から愛があふれちゃう……。
「ガルルルルルルルルルルル!」
あれ?威嚇が強くなった?なんで?
「そう言えばさっきから聞きたかったんだけれどあなたの名前は?」
「……魂天使」
「……それって多分だけど階級よね?あなた自身の名前は?」
「……無いけど」
「じゃあ天ちゃんで」
「誰が『ちゃん』かっ!私は一億歳越えてるんだよ!」
「つまりは合法ショタと言う事よね……じゅるり」
「この器は仮物!本当の器は30歳くらいのダンディズム溢れるオジサマなんだよぅ!」
「じゃあ、なんでそんな格好してるの?」
「……創世神――私を作った神だけれども――がこの姿でいるように強いてきたんだよ。……夜伽にはこの姿の方が良いとか言って」
創世神様グッジョブ!でも夜伽とか何それ羨ましい、私も参加させて!そんな事を思いながらもじりじりと距離を詰めていく。
「よよよよよ寄るなショタコン!それ以上近づいたら『体が七色に光って鼻から光るオレンジジュースが噴出して止まらなくなる呪い』をかけるよ!」
「長っ!そして効果が凄い地味!」
実際大したことは無いのだろうが、そんな状態にされるのは凄い嫌だ。
「ショタコンは皆滅べばいいよ!」
「そんな!私はショタの味方なのに!」
「どんな奴であろうと、変態はみんな私の敵だ!」
「違うわ、私は変態じゃない!仮に変態だとしても、変態という名の淑女よ!」
「それを変態というんだよ!この変態!変態!」
「酷い!でも我々の業界ではご褒美ですぶひぃ」
「くそぉ!罵倒がダメージになってない!?コイツ真正の変態だ!」
ちなみにその罵倒もご褒美です、と思いながらもじりじりにじり寄って行く。が、次の瞬間、繋ぎ目に靴の爪先を引っかけてしまった。バランスを保てずに倒れて、
「あ」
「へ?」
次の瞬間、唇に柔らかい感触が伝わった。接吻、マウス・トゥ・マウス、キス、そんな言葉が頭に浮かんで、幸せな気分になる、
「―――――――ふ」
よりも早く、ブチン、と何かが切れる音がした。ちなみに1本じゃなくて、ぶっといのが5、6本ほど一気に。
「ふ、ふふ、ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ……殺す!絶対殺す!殺ス!殺ォオオオオオオス!」
「ま、待って!今のは事故!事故だから!?」
「問答、無用!くらえ、『体が七色に光って鼻から光るオレンジジュースが噴出して止まらなくなる呪い』ビィイイイイイイム!」
「危なッ!?」
チュイン!と音を立てながらビームは私の頭の上を通り過ぎて行った。そして何故か私の背後にあったスキマの中に呑みこまれて行く。……どうやら少し前から知り合いのスキマ妖怪がのぞいていたらしい。中から悲鳴が聞こえるあたり、直撃したようだ。きっとスキマの中は今頃ひどい事になっているだろう。
「躱すなショタコン!大人しく死ねぇえええええ!」
「おおお落ち着いて!私が悪かったから!」
「落ち着けるわけないよ!ファーストキスだったのにぃい!」
「あ、いや、私も初めてだったんだけど……」
「ショタコンにだけは奪われたくなかったのにぃいいい!」
聞く耳持たんというように、再びビームが飛来する。今度は1発と言わず10発ぐらいまとめて掃射された。どうやらこのビーム、燃え移ることが無いようなので、盾にするようにソファの裏に隠れる。予想は当たっていたようで、衝撃で軽くソファが揺れるが、燃え移るどころか、傷一つ付く気配がなかった。
「ひっぐ、ぐすっ、うぇえええええええええん……初めては、初めては好きな人が良かったのにぃ……」
……もしかしてこれはチャンス?ここで上手くやれば好感度が上がって攻略が簡単になるかもしれない!ならばさっそく行動!
「……だったら私を好きになって?」
「……やだ。ショタコンだもん」
「ぐふぅ!?……いやまぁ、そこは置いといて!幸せにするわ。絶対、だから結婚してくださ、」
「させません!」
ババァーン!と変なポーズをしながら窓をぶち破って現れたのは、現人神の巫女、東風谷早苗だった。……どうでもいいが、窓の修理代を後で守矢神社に請求しよう。
「突然ですが、いただきます!」
「んむぅ!?」
突然に強引に天使の唇を奪った。しかも舌を絡ませている。何と言う事を羨ま妬ましい!
「こ、このバカ巫女ォオオオオ!何してんのよォオオオオオオオオ!?」
「御馳走様でした!」
「そういう話じゃないでしょうがァアアアアアア!」
胸元掴んでがくがく首を揺するも、早苗はどこ吹く風で対応する。と、
「きゃは、」
……いやな予感しかしない。首元の壊れた人形のようにギギギ、と首をゆっくり向ける。
そこには、瞳からハイライトが消えて般若の様な顔をした天使が。
あ、これはもう駄目だ。殺される未来しか見えない。
「きゃっははははははははははははははははははははははははははは!殺す!殺す!殺す!殺す!殺ォオオオオオオオオオオス!」
「ちょっと何してくれたのよ、あんたは!?何で火に油注いでるの!?」
「あっれぇ?可笑しいですねぇ……ここで私にメロメロになるはずだったんですが……」
「おかしいのはアンタの頭よ!」
「ぐるがああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
咆哮と共に振り上げた天使の片手に光の塊が出来上がっていく。時間が経過するたび塊が球状になり大きくなっていって……ってこれもしかしてさっきの呪いビームをチャージしてるぅうううう!?確実にしとめる気だわ、これ!
(逃げなきゃ死ぬ!)
そう思って駆け出そうとした瞬間、早苗に羽交い絞めされた。
「ちょっ!?早苗ぇ!あんた何してんのよ!?」
「決まってるじゃないですか。――――道連れを増やすためですよ」
「なら魔理沙とか鈴仙とかを巻き込みなさいよ!?」
「だってこっちの方がライバルが減って良いじゃないですか」
第一ここにいませんし、と付けたされる。……そう言われてみればそうだった。
「くぅっ……!この外道!外道!」
「ふふん、それは今の私にはほめ言葉でしかありませんよ?」
しかしこのままだと本当に拙い。もうすでに虹色の光球は2メートル近い大きさになっている。
「ちょっと早苗!あんたの能力でどうにかできないの!?」
「何言ってるんですかアリスさん。――――奇跡なんてあるわけないじゃないですか」
「あんたそれでも神様!?」
「そんなこと言われましても……それに」
「……それに?」
「これぐらい、我々の業界ではご褒美じゃないですか」
「そんなわけあるかぁあ!」
いや、確かにショタとの絡みはご褒美である。しかしこんな味気ないのはさすがに嫌だ。
ふと顔をあげると、今や3メートルほどの大きさに成長した光球を片手で支えるようにして、阿修羅も素足で逃げ出しそうな表情をしたショタ天使が眼前に。
「死ぃいいいねぇええええええええええええええええッ!『体が七色に光って鼻から光るオレンジジュースが噴出して止まらなくなる呪い』ビィイイイイイイム!!」
「「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!?」」
そうして私たちは仲良く虹色のビームに呑みこまれるのだった。
次は早く仕上げられるように頑張ります。
感想とか要望があったらお願いします。