表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

The Chess 番外編 えんじと豊

「豊のことが好きって言ったらどう思う、かな?」

「え、私、えんじのこと好きだよ?どういうこと?」

「恋人になりたいって意味さね」


豊は少し考えて答えた。


「えんじの思っていることは、今の関係を変えたいってことなの?」


えんじは首を軽く横に振った。


「豊の望まないことはしたくないさね。今の関係がずっと続けばいいと思っている。でも同居の前に豊に好意があることは伝えておかないと、責任を取れてないと思って伝えたさね」


豊はきょとんとしたまま答えた。


「すぐには実感が湧かないなあ。告白だよね?私もえんじと同居したいし、えんじのこと好きだよ。えんじは恋愛の意味だよね?私は困ることは特にないと思うけど、何かある?」


えんじは誠実になるように胸の内を明かした。


「心の中をきちんと伝えるさね。キスしたり、恋人らしいことをしたいという思いを豊に持っているのさね。嫌、かな…?」


「嫌とかは思わないかなぁ。キスかぁ。そう言うのってムードがあってやるんだよね?そういう空気になるのが思い浮かばないや」


豊の想像はどこまでも今のままであることに、えんじは安心し、大切にしたいと思った。えんじにとって初めて自分から恋人になりたいと思った相手のテンポに合わせることは、戸惑いながら学んでいくことだった。豊は確かめるように、明るく尋ねた。


「私はえんじと離れるのは嫌だなぁと思うよ。だから一緒にいたいな。それでもいい、えんじ?」


「サンキューさね、豊」


えんじは胸が温かくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ