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聖女と偽聖女

「出ろ!王がお呼びだ」

わしらは王の元に連れてこられた。

「お前が聖女の名を騙った少女だな」

「わ、わしは騙ってなどおらぬ」

わしはびびっていた。

「そうか。では死刑に処す」

「な、なんじゃと!わしの話を聞いてくれ!」

「その必要はない。それ執行は明日じゃ。連れていけ」

兵士がわしの腕をつかむ。その時声が響いた。

「待ってください。父上」

現れたのは先ほど牢に来た少女だった。

「おぉ。マリアンヌ。しかし、こやつは聖女の名を騙ったのじゃぞ。この国の聖女はそなただというのに」

王女が聖女?そんなことがあるのか…

「ではこうしたらいかがでしょう。先ほど先遣隊がアッタラ平原より戻ってまいりました。彼らは怪我をしています。それを彼女が治せれば聖女の証となりましょう」

「むぅ……そなたがそう望むならそうしよう」

「ありがとうございます。父上」

最初からそうして欲しいのじゃ……これでなんとか命がつながったか……


わしは兵舎に連れてこられた。

「さぁお嬢ちゃんこいつらを治癒してもらおうか。出来なければ死刑が待っているぞ」

隊長らしき男が言った。

「まかせるのじゃ」

わしは近くにいた肩口から胸にかけて傷を負った兵士に近づくと神力を使った。

「い、痛みが引いていく……こ、これは傷が治っている!」

「なんだと!まさか本当に聖女?」

わしは次々に兵士たちの傷を癒していった。

兵士たちは、聖女だ…聖女…本物…などと口々に言っておった。

わしはまたしても力が高まるのを感じた。

「それ」

わしは一度に十数人の傷をなおした。

「奇跡だ…」

わしは100人ほどいた怪我人を全て治し終わると言った。

「見た通りじゃ。これで死刑などとはもう言わないじゃろうな」

「えぇ。これで王も納得なされるはず」

マリアンヌが言った


やれやれ一時はどうなるかと思ったがなんとかなりそうじゃ。


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