出版
元の世界に帰ってきたわしはさっそく王に直談判した。
「おぉ、アルナよ、何用かな?」
「翻訳魔法と複製魔法が使えるものを何人か手配して欲しいのじゃが」
この世界には翻訳魔法や複製魔法という便利なものがあった。
翻訳魔法といっても術者が理解していない言語は翻訳できないらしいのだが。
「後、紙とインクじゃな」
「良いだろう。数日かかるが準備が出来たら使いの者を出そう」
わしは一時学院に帰った。
するとやはりというか聖神が現れたという噂は学院にまで広がっていた。
「アルナ。やはり私の目に狂いはなかった」
「凄い方だとは思ってましたがまさか神だったとは…」
「神様たぁ驚いたな。今度手合わせしてくれよ」
「神様が友達なんて凄い自慢だよ」
「おぉアルナ様。やはり貴方は女神だったのですね!」
などと4馬鹿達は言っておった。
なにか一人違うのが混ざっている気がするが気にしないことにする。
そして数日が過ぎ、迎えが来た。
わしは買い込んできたラノベと漫画を次元の狭間から適当に取り出すと魔導士に権能を貸し与えて、さっそく作業に取り掛かってもらった。
そうして出来上がった翻訳済みの複製品を手に取る。
「どれどれ?ちゃんと翻訳されとるな。印刷もばっちりじゃ」
そして出来上がったものを王の元に持っていき、出版許可を取り付ける。
「これらを出版したいんじゃが……」
「なんじゃこれは?」
「絵がいっぱい書いてあるのは漫画、小説の方はラノベじゃ」
「マンーガとラノーベだな」
王は一冊の漫画に手にとると読み始めた。
「ふむ、これはなかなか凄いものだな……」
「どうじゃろうか?」
「良かろう民にも娯楽は必要だろう」
こうして国を後ろ盾に出版社の設立が決まった。




