聖神爆誕
その日、わしはまた城に呼び出された。
「先日ドラル王国がゲルムンド帝国による侵略を受けた」
ドラル?ゲルムンド?初めて聞いた名じゃった。
「もはや奴らがこのエムーデンに攻めてくるのも時間の問題なのだ」
それで兵を鼓舞するために祝福を授けてほしいそうだ。
「わかったのじゃ。で、それはいつで、何人くらいかの?」
「時刻は明日。人数は2万人ほどだ」
2万人かぁ。まぁ光らせるだけならいけるかの。
「それだけの人数にかけると効果はほとんどないと思うが」
「それでいい、聖女が祝福を授けたということが大事なのだ」
そういうもんかの。
そして次の日。
「敵の数は多い我々の3倍近くだ。だが私達には聖女様がついている」
2万人の軍勢はなかなかに圧巻だった。
「皆も知っているだろう?光の女神ユースフィアの生まれ変わり聖女アルナ様だ」
また光の女神かの?いつの間にそんなことになっていたのやら……
「アルナ様皆に祝福をお与えください……」
「うむ、祝福の光!」
わしは2万人にむけて祝福の光を放った。
といっても昨日も言った通りほとんど光るだけの。気持ち体が軽くなるかな?程度の代物だ。
「こ、これが女神の祝福!」
「体が軽い!これなら奴らに負けることはない!」
「聖女アルナ様!」
「女神様!」
「光の女神……いや、もはやこれは聖なる神、聖神だ……!」
「聖神アルナ様!」
「聖神アルナ様万歳!」
などと沸き立つ民衆。
正直予想外の反響にわしびっくり。
「聖神アルナ様に勝利を捧げよ!」
「「「聖神アルナ様に勝利を」」」
という訳でいつの間にか神に祭り上げられたわしじゃったが、これで天界に帰れるかと思ったがそうはいかなかった。
スピンオフとなる短編を公開しました。




