侵略
銭ドルとは城で面会した。わしが浄化をかけるとペラペラと今までの悪事を話し始めた。
銭ドルはそのまま拘束され失脚した。
そして平和な学院生活がやってきたかに思えたが……
「いい加減わしに付きまとうのはやめるのじゃ!」
「アルナよ。私は付きまとっているのではない。寄り添っているのだ」
馬鹿王子はこの調子である。
「そうですわ。可憐な花に寄り添いそっと愛でるのは当然のこと」
そして馬鹿が一人増えた。
「アルナ様。私も仲間に入れてください」
女子が増えるのは良いことじゃったがこうも大人数(他の男どもも当然いる)で付きまとわれるとわずらしい。
こうしてジョゼフィーヌがメンバーに加わったことによりわしの噂も徐々に収束していくのだった。
一方そのころ城では王が一人頭を抱えていた。
北にあるドワーフの王国ドラルが滅びたというのだ。
さらに北にある大国ゲルムンド帝国が攻めてきたという話だ。
ゲルムンド帝国は大陸の最北にある帝国で広大な領地を誇る。
過去、いく度とない侵略戦争の果てにその領地を広げてきたのだ。
(ドラルが滅びた今次の標的はこの国じゃ……)
ドラルとエムーデンは隣接していた。
(エクセリアの援助は期待できない)
ドラルとエムーデン双方に隣接するエクセリアだったが、大陸で信仰されているトルー教の本拠地があるエクセリア聖王国にはゲルムンド帝国もそうそう手出しができない。そのためエクセリア聖王国は戦う理由がないのだ。
(こうなってはまたもや聖女アルナに頼ることになりそうじゃ……)
上位悪魔を払い。龍を倒した(倒したのはアルナが造った聖剣)聖女アルナの力を王は信頼していた。
「聖女アルナ。また彼女の力が必要になるのですね……」
「あぁ……彼女を遣わせてくれた父なる神ユウクアウラヌスに感謝しよう」
こうしてアルナの知らないところで話は進んでいくのだった。




