王女の行方
久しぶりに来たラウルベルはすっかり復興して元の街並みが戻っていた。
「久しぶりじゃのぅ、この街も」
「それで王女殿下の気配はあるか?」
「まぁ待て。今探るわ」
わしは意識を集中して街全体に意識を傾ける。
「んー。どうやらこの街にはいないようじゃのぅ」
「そうか。どっちに行ったのかわかるか?」
わしが再び気配を探ろうとしていると、
「あれは聖女様ではないか?」
町人にみつかった。
「聖女さまだ!聖女アルナ様が再びこのラウルベルに来られたぞ!」
「見つかってしもうたな」
「まぁ、お前はこの街では有名だからな」
「さすがは聖女様だぜ!」
「アルナ様がこの街を救ったという話は聞いておりますよ」
「アルナ様すごぉ~い」
そんなに褒められるとちと照れるのぅ。
「聖女様うちのガルマ焼き食べってっておくれよ」
ガルマ焼き?ガ〇ダムかの?
「ガルマ焼きとはドラヤ粉でできた記事でボスクの乳でできたクリームなどを包んだお菓子だな。結構値が張る」
ようするに大判焼きみたいなものかの?
「これだけ大きな町だとそれなりに金を持ってるやつも集まる」
「庶民には手が出ない高級品というわけじゃな」
このおばちゃん下町風なくせして結構儲けてるんじゃの。
「いくらなのじゃ?」
「いやだよぅ。この街の恩人の聖女様から金を取るわけにはいかないよ!」
「しかしのぅ」
「いいんだよ。あたしからの感謝の印だよ。もらっておくれ」
わしはガルマ焼きを貰うことにした。
「うまいのぅ!」
「うれしいねぇ。聖女様にそう言ってもらえると」
「おばちゃんわしにも一つくれ!」
「こっちにも一つ!」
「あいよー!聖女様お墨付きのガルマ焼きだよー!」
おばちゃんはこっちに向かってウィンクした。
これが狙いじゃったか。まったく商魂たくましいのぅ。
「のぅ店主よ。少女を連れた女騎士を見なかったかの?娘の年齢は14,5歳くらいなんじゃが」
「女騎士様かい?そういえば2,3日前に見たね。何やら急いでいるようだったよ」
「それじゃ!娘は銀髪青目じゃったか?」
「いや茶髪に茶色の目をしてたね。よく覚えてるよ」
どうやらやはり魔道具で姿を変えているらしい。
この世界でも銀髪は目立つからのぅ。
腹を満たしたわしは再び王女の気配を探った
「あっちじゃ」
「あっちはトラントの方角だな……」
「トラントとはどんな町なのじゃ?」
「鉱山の採掘で発展した町でな。鍛冶師も多い。別名鍛冶師の町だ」
「鍛冶師の町。そのまんまじゃの」
わしらは王女を追って鍛冶師の町トラントへ行くことになった




