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王女失踪

「そーれクーとってこーい!」

「クー!」

わしが教会に着てから数か月が立ち参例者の数もすっかり落ちついたころ事件は起きた。

聖女が失踪したというのだ。

「失踪?わしはここにおるぞ」

「お前のことじゃない。もう一人の聖女……王女マリアンヌ殿下のことだ」

まぎわしいの。最初からそう言え。

「王女が失踪。なんぞ城の暮らしが嫌にでもなったか」

「それがどうにも護衛の女騎士を一人連れて姿を眩ましたらしい」

「これは詳しく聞いてみる必要があるかもしれぬのぅ」

わし等はひとまず城に出向いた。


詳しい話を聞くために王に謁見すると王は憔悴しきった顔で呟いた。

「マリアンヌ……マリアンヌ……わしのかわいい娘……どこに行ったのだ……」

「これは重症じゃな。王よ、マリアンヌの行先に何か心当たりはないのかの?」

「それが分っていればとっくに見つけておるわ……」

ふむ、それもそうか。

「ただ、書置きにはこう書かれていた——」

王は書置き内容を暗唱しだした。

「親愛なるお父様。どうか私の勝手をお許しください。私は知ってしまったのです。

この国の民がどんな扱いを受けどんな生活をしているのかを。私はこの国の王女として聖女としてこの目で確認しなければならないのです」

ほぅ。あの小娘がのぅ。

確かに貧富の差は激しいようじゃが、ここに来るまでに立ち寄った村や町の人々は逞しく生きているように見えたがのぅ。

「すぐに検問を敷き、町中をくまなく探したが見つからぬのだ。もう城下にはいないかもしれぬ……」

「わしが探そうか?」

「今更お主一人が探したところで結果は変わらんだろう……それにこの上お主にまでいなくなられては困る」

「わしにはマリアンヌの気配が分る」

「——何?それは本当か!?」

「本当じゃ。聖女は嘘はつかぬ(偽)」

「ならば頼む……!どうかマリアンヌを探し出してくれ……!」

「まかせておけ。それにもうそろそろ旅に出たかったところじゃ」

「では、さっそく護衛部隊を編制しましょう」

と宰相が言った。

「それでは目立ちすぎる。マリアンヌが逃げてしまうではないか」

「では、どうすれば?」

「3人じゃ。わし等の他にパーティメンバー3人連れていく。それで手を打て」

「わかった。早急に手配しよう」

「少々危険ではありませんか?」

「前にアルナは一度教会を脱走しているな?」

「そ、そうじゃが……?」

「その時に浄化魔法で相手の敵意を削いだと聞いた」

「確かに……それが出来るのならばそれは協力な武器になりますな……わかりました。精鋭を揃えましょう」

「うむ」

「頼んだのじゃ」


こうして王女を連れ戻す為の戦いの火ぶたが切られた。

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