第三十話〜遺跡〜
「道はここで途切れてるな。」
ジャスパーが言う。
あれからどれくらい歩いただろうか。
ここから先は花が咲いておらず、目の前には大きな山があった。
「本当にここなのかな?」
アンデットが周りを見渡して言った。
僕はその言葉を聞いて周りを見渡すも、遺跡のようなものは見当たらない。
花の道は途切れているが、本当は途切れていないのだろうか。
ここは急斜面になっていて、上の方が見えない。
そっちには花が咲いているのだろうか。
僕がみんなに上に行ってみないかと提案しようとすると、先輩が言った。
「ここ、何かあるよ。」
先輩は斜面を見ていった。
僕は斜面に目をやる。
「どこ?」
僕は何があるのかわからず、先輩に尋ねた。
「ほら、ここ。」
先輩は指を差した。
そこには何かの形をしたくぼみがあった。
自然ではこのような形になることはないだろう。
おそらく人工物だ。
そんな事を考えていると、ジャスパーが僕に言った。
「このくぼみにあの宝石、はまりそうじゃないか?」
僕はその言葉を聞いて、鞄の中から宝石を取り出す。
確かに、このくぼみの形と宝石の形は同じようだった。
「はめてみるよ。」
僕はそう言うと、宝石をくぼみにはめた。
宝石がくぼみにぴったりはまると、なにかが動くような音がした。
「なんの音?」
先輩が驚いて周りをキョロキョロとする。
「からくりが発動したみたいな音だけど。」
アンデットがそう言うと、山の斜面が崩れて遺跡の入口が現れた。
「おっ、なんか出てきたぞ!」
ジャスパーは斜面を見ていった。
そこには石レンガ造りの建物のようなものがあった。
「もしかして、遺跡?」
僕は言った。
「遺跡!?てことは異世界へ行ける入口がすぐそこに……。」
アンデットは目をキラキラと輝かせる。
「入ってみる?」
「そうだね。」
「早く行こうぜ。」
「早く行きたい!」
僕はみんなに確認を取ると、遺跡に足を踏み入れた。
異世界へと繋がる入口。
その異世界が本当に食物界かはわからないけど、可能性がある限り、僕は前へと進み続ける。




