第二十八話〜神社とお花〜
アンデットは家から二つスコップを持ってきてくれた。
家には二つしかなかったらしい。
アンデットは僕にスコップを渡した。
僕はスコップを受け取る。
僕たちは一生懸命手を動かした。
たくさん掘って手がつかれてきた頃、僕のスコップが何かかたいものに触れた。
「ん?」
僕はなんだろう、と思った。
最初は石かもしれないと思ったが、もしかしたらと思い、そこからは手でほった。
スコップでほって傷をつけないように。
「やっぱり。」
掘るとそこには誰かの遺骨が出てきた。
これはきっと夫のものだろう。
僕が掘るのをやめたのを見て、みんなが僕のところへと集まった。
見つけたと思ったのだろう。
みんなはそこにあった遺骨を見て驚いていた。
僕たちは遺骨を持って洋館へと向かう。
洋館へつくと、そこには前来たときにはなかった、神社があった。
「あれ、あそこに神社ってあったか?」
ジャスパーが不思議そうにしている。
僕たちもそこにはあるはずのない神社に驚いていた。
位置からして、洋館に来れば気づかないことはないだろう。
僕たちは気になって、その神社に近づいていった。
「せっかくだし、なにかお供えしない?」
アンデットが言った。
「そうだね。」
僕はそう言うとなにかお供えできそうなものがないか、周りを見渡した。
「この花とかどう?」
僕は近くに咲いていた花を摘むと、みんなに見せた。
「おぉ、きれいじゃん!その花。」
「いいね。」
二人がそう言ったので、僕は神社にお供えしようとする。
「この花も一緒にお供えしない?私この花好きなんだ。」
そう言うと、先輩が白いアネモネを僕に渡した。
僕は花を受け取ると鳥居をくぐり、神社に花をお供えした。
夫が失踪した本当の理由が妻に伝わるといいなと、勘違いしていたならその勘違いに気づいてほしいなと考えながら。
「あのさ、お墓作らない?」
僕はみんなに提案した。
「いいよ。どこにつくる?」
アンデットが言う。
「そのままどこかに置いておくのもあれだしね。」
先輩も言う。
「フッフッフッ。俺の見事な腕前を披露する時が来たか。」
ジャスパーも言う。
最初はみんな驚いていたものの、僕の提案に乗り気のようだ。
「すごいのを作るぞ!」
僕たちは夫さんのお墓を作ることにした。
気づくと洋館が放っていたオーラはなくなっていて、クローゼットの中に書かれていた赤い文字も消えていた。




