第二十四話〜手帳〜
「あっ、手帳かな?これ。」
先輩はそう言うと机の上の手帳を手に取る。
「誰のものだろう。」
僕が呟く。
「この部屋高そうな家具がいっぱいあるから、主人?夫の部屋なんじゃないかな。」
僕の言葉を聞いてアンデットが言う。
たしかにこの部屋には高級そうな家具がたくさんあった。
アンデットの言っていることは正しいと思う。
そうなると先輩の持っている手帳は昔この洋館に住んでいたっていう夫婦の夫の部屋になるのかな。
僕は考えた。
「でも妻の部屋っていう可能性もあるんじゃないか?」
ジャスパーが言った。
僕はたしかに、となった。
「とりあえず手帳を読んでみる?」
先輩が僕達に尋ねた。
「そうだね。」
僕は返事をした。
僕の返事を聞いた先輩は、手帳を開いて書かれていた文章を読み始めた。
「最近妻の元気がないように思える。
飼っていた猫がこの世を去ってしまって悲しかったのだろう。
僕もあの猫がこの世を去ってしまったとき、今までにないくらいの涙を流した。
とても悲しかった。
しかし、妻の元気のない顔を見るのも辛い。
妻を元気にする方法はないだろうか。」
先輩はここまで読むとページをめくる。
「書斎で本を読み漁っていたら、アマドコロという花の存在を知った。
この花の花言葉は元気を出して、だ。
妻にこの花をプレゼントしよう。
喜んでくれるかはわからないけど、それでもプレゼントするんだ。
街に買いに行くついでに、新しく猫を連れてこよう。
ペットショップに行けばいいのかな。
今日はちょうど、妻の誕生日。
普段は無くすのが嫌でつけない結婚指輪もつけていこう。
喜んでくれると嬉しいな。」
先輩は手帳を閉じる。
文章を見るに、これは夫のものだろう。
夫が妻のために出かけに行ったのかな。
「出かけたあとに何かあったのかな。」
先輩が言った。
「たしかに、あるかもしれない。」
アンデットが相槌をうつ。
「このあとのページ何も書かれてないもんね。喜んでくれたならそのことを書いてそうなのに。」
僕が言う。
ここまで書いたなら結果も書き残していそうだ。
ただ、あまり良い結果でなかったのなら書いてないかもだけど。
今回の洋館では、夫が失踪した理由を解けば遺跡の手がかりがつかめると僕は思っている。
ほかには謎はなさそうだしね。
僕たちは夫が出かけたあとに何があったのかを調べてみることにした。




