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第十七話〜黒いゆり〜

廃病院の中は薄暗く、クモの巣にほこり、苔も生えていた。

いつ幽霊が出てきてもおかしくない。

受付があったがもちろん誰もいない。

僕たちは廃病院の探索を始める。

僕たちはまず受付を調べてみることにした。

「もしかしたらどこかの病室の鍵があるかもね。」

先輩が言う。

「たしかに、あるかも。」

僕は納得した。

受付の奥の部屋で鍵やら書類やらを管理しているイメージがあったからだ。

「あっ、二百五号室の鍵を見つけだぞ。」

少しするとジャスパーが鍵を発見する。

「ほんと?」

アンデットがジャスパーのところへ行く。

「ほんとだった。」

「二百五号室ってどこにあるんだろう。」

僕は考える。

「二階じゃないかな。」

すると先輩が言った。

もしかして百の位の数字で回数がわかるのかな、と先輩の言葉を聞いて考えた。

実際に先輩がどうやって判断したのかはわからなかったが、僕たちは二階へと行くことにした。

階段を探して二階へと向かう。

「あったぞ、二百五号室。」

先頭を歩いていたジャスパーが言った。

「ここか。」

後ろを歩いていた僕達がみんなついたのを確認すると、ジャスパーは鍵を鍵穴にさした。

ガチャッと音がすると、鍵はあいた。

ジャスパーは扉を開ける。

そこにはベッドと机があった。

机の上には花瓶が置かれていて、その花瓶には黒いユリの花が飾られていた。

「あれ、ユリだ。」

僕は不思議に思った。

なぜユリが飾られているのかということに。

村の人達はこの病院には近づいたがらないだろうに、このゆりは枯れていない。

最近誰かがこの病院に来たのだろうか。

それにゆりは匂いがきついからお見舞いとして持ってくる人はあまりいないだろうし。

「復讐、呪い、憎悪……。」

先輩が呟く。

「どうしたの?」

アンデットが先輩に尋ねた。

「ああ、黒いゆりを見て花言葉を思い出したんだ。たしか黒いユリの花言葉はこれだったなって。」

先輩は言った。

先輩は花言葉に詳しいようだ。

「まるで大樹が切り倒されたことに怒ってることを表したみたいだな。」

ジャスパーが言う。

「そんなわけ。」

黒いゆり以外は二百五号室には特に何もなく、次の手がかりを探すことにした。

「せっかく二階に来たんだし、二階を探索してみない?」

先輩が言う。

「そうだね。」

アンデットが言った。

僕は階段に向かう足を止める。

そのあと二階の部屋を見て回ったが、ほとんどの部屋の鍵は閉まっていて、入ることができなかった。

そんな中入ることができた部屋を探索してみる。

僕はベッドの下からなにかが見えていることに気がついた。

「なんだろう。」

僕はベッドのそばでしゃがんで、そのなにかに手を伸ばす。

そこにはホコリまみれの本があった。

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