表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/31

第一話〜目覚め〜

僕はたこひで。

食物界でタコスとして生まれて育った。

今日の朝、僕は息を引き取った。

数週間前から入院をしていたが、病気は治らず、死に至った。

これからは自分の子どもたちのことを空から見守っていよう、そう思っていたのに。

目を覚ますと、そこは病室だった。

一瞬時が戻ったのかと思ったが、記憶の中にある病室と比べて家具の配置、壁の色などが微妙に違っていた。

その時僕ははあることに気がついた。

自分の見た目がタコスではなく、人間になっていたのだ。

「えっ。」

僕は驚きが隠せなかった。

困惑していると病室の扉が開き、女性が入ってくる。

女性は僕を見ると驚いて、持っていた鞄を落としてしまう。

「ブラボー…?」

女性は僕を見て言う。

どうやらこの少年は『ブラボー』というらしい。

女性はこの少年の知り合いなのだろう。

女性は僕の直ぐ側まで来ると

「ブラボー、元気になったの?」

と聞いてくる。

僕はとりあえず、

「え、うん。」

と、返事をする。

僕の言葉を聞くなり、女性は目に大粒の涙をうかべる。

返事を間違えたかな、と不安になっていると女性は

「よかった…。元気になって…。」

と、震えた声で言った。

泣いているからか声がとても震えている。

微妙に聞き取りづらい。

なんだかわからないが、この少年はなにか病気にかかっていたのではないかと考える。

その後僕はいろいろな検査を受けることになった。

結果、病気は完全に治っていると判断され、一週間後には退院しても良いだろうとなった。

退院したら、小学校に通うらしい。

僕は自分の子どもたちと再開したいと考えたが、どうすればいいのかがわからない。

まずは人間界で情報を集めたほうがよさそうだ。

しかし、なかなか情報が集まらないかもしれない。

そうなると長い間人間界で過ごすことになる。

人間界で過ごしている間も毎日を楽しく過ごしたい、そう考えた僕は、まずは友だちを作ることから始めることにした。




〜キャラクター紹介〜【たこひで(ブラボー)編】

たこひでは六人の子どもがいて、その子たちはまだ小学生、中学生。

そのため『子どもたちの成長を見届けたかった。』という気持ちから、人間として生き返ったと考えられる。

食物界にいた頃はタコスの体に顔があり、いつもハチマキをつけていたぞ!

そんなお父さんだったからか、子供たちもハチマキをつけるようになったらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ