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想像とは違う
「なんでオレに絡んでくるのかが分らないなお前はっ!?」
「な・・・・・・っ!?」
「なんだ・・・・・・?」
「お前えええええぇ忘れたかああああぁ!?」
「何をでしょうかああああぁ!?」
「仲がいいな、お前ら・・・・・・」
千夏は額を手で支えて彼を蹴ろうとしている私の手首を、掴んで溜息を吐く。
「ホント、汚いカブト、間違えた、あんたもいい加減に気付きなさいよ・・・・・・?」
「汚いカブトとは?」
「聞くなっ!?」
「なんか知らんけど、オレの悪口を流行らせている?」
「最近階段から落ちてから女子生徒が口々に噂話しているけど?」
「もういいわ、あんた・・・・・・そのまま樹液に集まりなさい、想像とは違ったあの子を見るよ・・・・・・――」
「――しまった・・・・・・っ!?」
「ん? どういう意味千夏?」
「教えない・・・・・・」