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笑いを求めていないわっ!?

 彼はカブトムシの幼虫みたいに丸まり廊下で痙攣していた。


「蹴りの威力は日頃の努力! 積年の恨みをお前の股間にくれてやったけど、どう? 反省した?」


「何を、でしょうか・・・・・・!? 何も悪いこと、していませんじゃ、ありませんか・・・・・・っ!?」


「この期に及んで、私の気持ちに気付かないなんて、馬鹿ね、お前はああああぁ!?」


「気付かないのでは無くてだなっ!? ちょっ!? 蹴ろうとするなよっ!?」


「蹴っていいって事でしょう?」


「誰が芸人のノリを求めたっ!? 彼らは笑いに貪欲だからシバかれにいくんだよっ!?」


「じゃあシバかれなさいよ!」


「笑いを求めていないわっ!?」


「それと『シバかれなさいよ』ってなんでそうなるのっ!?」


「あんたはシバかれる前提で生まれたの!」


「オレと親に謝れっ!?」


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