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お人好しの最強剣士  作者: 善人
1章〜転生、ユウ少年期〜
8/9

精霊との契約

ブックマークありがとうございます!

これからも頑張ります!


宜しければ、評価の方もお願い致します。

仕事を終えて、小屋に帰ってくると、

母上が、ご飯を作ってくれていた。


最近の母上は、身体が弱ってきており、仕事にも出れない日々が続いているが、

自分達のご飯だけでも作りたいと、無理をして起きているみたいだ。


「お帰りなさい。

 ご飯が出来ていますよ。一緒に食べましょう。」


「爺はまだ帰ってきてないんだね。」


「今日から、夜警の見回りの仕事もするみたいです。

 私が出れない分、その埋め合わせをしろと言われたみたいで…」


「そうですか…

 爺も年なのに、無理をさせてしまっているんですね。

 良いでしょう。その夜警は、明日から自分がします。」


「大丈夫なのですか!?

 傷が癒えたばかりなのに、無理をしてはいけませんよ!」


「大丈夫ですよ!

 むしろ、前より調子が良いぐらいです!

 母上や爺の分まで一生懸命働きます。

 安心して、身体を休めてください。」


「うぅ…

 私が不甲斐ないばかりに、ごめんなさいね…」


母上には、楽をさせて安心させてあげたい。

だが、心優しい性格なので、自分を責めてしまっている様だ。


ふと、なにか呻き声がするなと思うと、火の精霊が泣いていた。


「ええなぁ…親子愛っちゅうやつやな。

 健気やなぁ…」


精霊というのは、涙もろいみたいだな。

感極まって、ボロボロと涙を流している。


「よっしゃ!

 早く、こんな所から逃げ出せるように、

 飯食ったら精霊の契約と魔法の練習といこか!」


精霊が張り切り出し、早くご飯を食べろと急かす。

私は、かきこむようにしてパンやスープを胃に流し込むと、

立ち上がった。


「どうしたのです?

 そんなに、急いで食べて?」


「母上、身体を鍛えに外へ行きます。

 これから、仕事も増えますので。」


「分かりました。

 くれぐれも、無理をしてはなりませんよ」


外へ出ると、精霊が木の上に座っており、

喋り出した。


「改めて言うけど、ワイは火を司る精霊や!

 これでも、4大精霊の一角を担ってるんや!

 凄いやろ!」


「4大精霊?他にもいるのか?」


「ワイを含めて、火、水、土、風を司る精霊がおる。

 そんで、その上にワイらを束ねる大精霊がおるんやけど、

 こいつが頭硬いねん!ホンマ!」


「ほう。他にも色々といるのだな。」


「せやで。ワイは火を司ってるから、

 火の魔法が一番得意やねんけど、

 他の魔法も、一般の魔法使い程度の力は行使出来るで。」


「なるほどな。それで、契約とは一体どうすれば良いのだ?」


「契約は、兄ちゃんがワイに名前を付けて、兄ちゃんの血をワイが飲めばそれで完了や。」


「分かった。名前か…

 そうだな。何がいいだろうか?」


「カッコいい名前がええな!

 ま、兄ちゃんに任せるけど、ええのを頼むわ!」


「そうだな…

 火か。トラでどうだろうか?」


「トラ!

 ふーむ、なんか安直やけどええわ!

 これから宜しくな!ユウ!」


「ああ。宜しく頼む、トラ。」


「そいじゃ、次は、血を飲ませてもらうで。

 ちょっと、人差し指を出してくれるか。」


私は、右手人差し指をトラに向けて見せた。


「ちょっと、痛いかも知れんけど、

 我慢してや。」


そう言うや、風が吹いたかと思うと、ピッと人差し指の腹が切れ、

一筋の切り口から、血がポタリと流れ出た。


気がつくと、トラが目の前に来て、

ペロリと指を舐めると、トラの身体から光が出始めた。


「よっしゃ!これで契約は完了やで!

 次は、魔法の練習やで」


そう言ってトラは、意気揚々と、

屋敷の庭の中央へと向かって行った。



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