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お人好しの最強剣士  作者: 善人
1章〜転生、ユウ少年期〜
4/9

一心、転生〜ユウ〜

プロローグが終わり、1章の始まりです。

よろしくお願いします。

「オラ!連れて行け!」


そう言って、投げ飛ばされる感覚と同時に、

泥の中に突っ込まれた衝撃で意識が戻った。


「ユウ!ああ、なんてこんなひどいこと…」


どうやら、私の今世の名前はユウらしい。

自分のために涙を流しているのは、母親だろうか。


「待っててね。すぐに、手当てをしに、小屋へ連れて行ってあげる。」


それにしても、ひどい怪我だ。

自分の体なのに、手足の感覚がほぼ無い。

酷く傷めつけられたらしい。


「奥様!さあ、こっちに。

 坊ちゃんは、私が連れて行きます!」


年配の老人が駆け寄ってきて、俺を抱き上げると、

そのまま、小屋へ連れて行かれた。


「うぅ…。ユウ…」


母も後からついて来るが、かなり衰弱している様だ。


「さあ、こちらに!

 坊ちゃん、頑張るんだ!」


小屋へ連れて行かれ、泥を洗い流すと、

傷の手当てを、その老人はしてくれた。


「酷いことを…

 子供にここまでの仕打ちをするとは。」


母は、傍で涙を流しながら手を握り締めてくれている。


「神様、ユウをお救い下さい!

 よろしくお願いします!」


母は、神様にお祈りを捧げる。

そうか、今までの人格は、ここで死んでしまったのか。

だから、私の人格が目覚めたのだな。


大丈夫だと言いたいが、言葉も満足に発声出来なさそうだ。


ここで、前世の呼吸法を使おう。

身体の自然治癒力を高め、いち早く回復する技だ。


前世の修業時代に、最初に習った技で有る。

これが出来なければ、間違いなく修業の時に死んでいただろう。

前世でも、よくこうして死ぬ寸前まで痛みつけられた後、

自分の呼吸法で回復していた。


「大丈夫ですよ。

 奥様、この爺が付いております!」


爺さんは、ドンと胸を張るが、

母と思う人は、不安な様子を隠しきれない。


「神様…あぁ、神様…」


爺さんは、声を荒げた。


「あのクソガキめ!

 立場を利用して、こんなひどいことを…

 奥様、坊ちゃんは強い子です!

 信じましょう!」


どうやら、この爺さんは味方の様だ。

神は、農奴で生まれ変わりと言っていたが、どういうことだろう。

爺さんは、口ぶりからして母の使用人の様な感じがする。


自分がどういう立場か、気になって仕方ないが、

今はこの傷を癒す事に専念しよう。


私は、自然治癒力を高める呼吸法に、集中する事にした。

 




 





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