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常識なんて無かった

やって来た二人は鳥居から近いところにある小さな社(?)をしばらく見ると幾らか言葉を交わし、こちらに歩いてきた。


「あら、魔理沙。来てたの。」


「あぁ、邪魔してるぜ。」


「萃香と話してたの?」


「ああ。」


「でも、寝てるわね。」


その言葉に驚き、僕と魔理沙が後ろを見ると、確かに萃香は寝ていた。

顔が赤いのだから、恐らく酒を飲んでいたのだろう。

こんな昼間から、と思ったものの、酒呑童子なのだから当たり前かということで片づけた。


「あれ、さっきまで起きてたのにな。まあいいか。」


これ以上は萃香については何も触れなかった


二人はどちらも巫女の姿をしていたが、その内の紅白の服を着た方が喋りだした。

恐らく彼女が博麗霊夢、この神社の巫女なのであろう。

とするともう一人の緑の巫女が守矢の巫女なのだろう。


「今日はその子の紹介?」


「そうだ。こいつがこの間話した藤乃重信だ。」


「ふーん。思ってたよりしっかりしてそうね。よろしく。」


「あ、はい。よろしく」


そこでもう一人、守矢の巫女、東風谷早苗が入ってきた。


「あら、外来の方ですか、霊夢さん?若しかして、幻想郷に住もうと?」


その質問に答えようと口を開きかけたが、


「そうよ。一週間くらい前にこっちに来たらしいわ。」


先に霊夢に話されてしまった。


「へえ、とすると私はこの型の先輩になるということですね。」


「先輩?それはまたどうして?」


ここでやっと口をきくことができた。

少ししゃべるだけでも一苦労である。


「よくぞ聞いてくれました!実はですね……。」


早苗はやけにもったいぶって言った。


「私はもともと外の世界の女子高生だったのですよ!」


「あ、そうだったんですか。」


「あれ、思ったより反応が薄いですね。」


早苗は意外そうな顔をして言った。


「ここにはまあまあ外来人が来るみたいですし、あなたや僕みたいにここにとどまる人がいても何ら不思議は無いですからね。」


「成る程。まぁいいでしょう。」


「しかし、先達がいるとなると少し安心できますね。」


「そうでしょう?何か分からないことがあったら、私に聞いて下さいね。ここは妖怪が沢山いてとても危険ですし。」


早苗は笑いながらそう言ったが、その瞬間に大幣が飛んできた。


「痛!何するんですか霊夢さん。ひどいですよ。」


早苗が霊夢の制裁に対して訴えたが、


「ひどいも何も、半分嘘の情報を吹き込んだあんたが悪いんでしょう?」


と、溜め息交じりに突っぱねられた。


「半分?ということは、幾らかは本当のことを言ってるんですか?」


「え?あぁ、まあね。確かに、この神社に妖怪が出入りしてはいるわ。でも、皆人に危害を加えるような奴じゃないし、もしそういうことがあったら私がすぐに退治するから問題無しよ。」


「ああ、そうですか。」


僕は取り敢えず納得しておいた。

しかし、魔を祓うことを生業とする巫女が妖怪と親しいというのも随分変わった話である。

それは巫女と言えるのだろうか。


「幻想郷の巫女は、妖怪とも仲良くすることが許されているんですか?」


「う~ん。まぁ、半分許されていて、半分許されてないって感じかしら。理論上は問題ないけど、こういうことが人間の里の人に知られると少し厄介なことになるわ。」


「変わってますね。」


と、突然早苗が横からずいっと入ってきた。


「藤乃さん!ここでは常識に捕らわれてはいけないのですよ!(*`・∀・´*)」


「へぇ、勉強になります。」


僕が感心したように言うと、早苗はまた意外そうな顔をした。


「また反応が薄いですね。藤乃さんはあまり感情を表に出さないタイプですか?」


「まあ、あまり露骨になるとうざっこいかなと。」


「ふむ。」


「そこはあんたも見習った方がいいわよ、早苗。」


と、霊夢。


「そうですか?」


「ええ。」


「ならそうします。」


早苗は静かになったが、笑顔はそのままだった。

人の注意をしっかり聞けるとは、大した人である(実際自分は注意する人に対してかなり反抗的な時期が多かった)。


「そういや霊夢。分社の件はどうなったんだ?」


「ああ、あれね。あとで早苗がもう少し調べるらしいけど、何かの前兆らしいわ。」


「はい。まだ良い前兆か悪い前兆かは分かりませんけど、そういうことは確かです。」


「前兆ねぇ。」


「いずれにしろ、調べるのに幾らか時間がかかるだろうから、少しお茶でも飲んでく。」


「いや、大丈夫だ。まだ幻想郷の案内も終わってないしな。」


「そう。」


そして、霊夢はこちらを向いて言った。


「気を付けてね。」


「大丈夫だよ。なんてったって、この私がいるんだからな。」


「だから心配なのよ。」


「まぁ、心配すんなって。じゃあな。」


魔理沙が箒を手にしてまたがったので、僕も慌てて飛ぶ準備をした。


「ああっと、今後ともよろしくお願いします。」


「ええ、よろしく。」


「よろしくお願いします!」


二人は快く返事した。

僕は気持ちよく地面を蹴った。

勢いのままに書いてたら、セリフの割合が多くなってしまいました。

今までが少なすぎただけなのか?

まぁいいか(適当)。

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