1.全てはあの暑い日からはじまった。
なろう小説は初投稿になります。拙い文章とガバ設定になりますのでご笑覧下さい。
背中が汗ばみ寝苦しさを感じながらも、体は惰眠を貪れと怠惰な欲求が上回り、
起床しようとする意思を三回目の奮起でやっと実現する。
今日は4日ぶりの休日。実に怠惰な1日を過ごしたいが、室内を蒸す暑さがそれを許さない。
連日で日中の最高気温が30度超えを連発し、
テレビ番組では熱中症や夏バテを予防する特集がよく見かける季節になった。
エアコンは身体によくないが、ベッドのマットレスにこれ以上汗を吸い込ませるのは嫌だ。
今日からエアコンつけて寝ようと心に誓う。
ふと時計を見やると時刻は午前11時。
寝起きは少し倦怠感があるものの、
充分な睡眠をとったのでそこまで眠気が残っているわけでもない。
「さて…、面倒だけどパパっとやる事は終わらせるか…。」
俺は嫌々ながらもやらなければいけない事があるので体を起こす。
基本的は自分は面倒くさがりなので、掃除と洗濯は溜め込むクチだ。
休みの日には服や下着や仕事で使うユニフォームの洗濯をし、
水につけたまま放置していた食器などを洗う。
パソコンなどのデジタルデバイスの小売業を行う会社にアルバイトで入社後、
2年目で正社員として雇用された際を契機に一人暮らしをはじめて早6年。
一人暮らしをはじめた当初は結構時間が掛かり失敗も多かったが、
2時間は掛かっていた掃除と洗濯を現在はその半分で済ます事ができた。
--- 時間は12:15と昼飯時だが、あんまり腹減ってないんだよな。
掃除と洗濯が終われば、特にやる事もない。
先月買ったばかりのRPGゲームも2週目をクリアしたばかりなので、
3週目をやるモチベーションもない。さて、やる事がないからどうしたものか…。
やる事がなければ久々にホールでも行くか。
この間、最寄ホームの看板で新台入替えの掲示あったし足を運ぶのもいいかもしれない。
あそこは結構バラエティコーナーもラインナップが自分好みのチョイスが多いので、
新台に座れなくても別の台で遊ぶ事は可能だろう。
26歳になって初めてギャンブルを嗜むようになった俺は
ゲームやアニメなどの夢中になる二次元コンテンツが無くなったら、パチスロをするようになった。
え?やりはじめたきっかけだって?人には言いたくない。
自宅から歩いて徒歩2分 某チェーン系列のホール 「エクスファクトリー」
3階建てのビルに1Fフロアにパチンコのホール。2Fにはゲームセンター。3Fには空手教室のテナントが入っていたが、
2Fのゲームセンターが10年程度営業していたものの閉店。
その後にテナントが入ることがなく半年経過した後に、
1Fのパチンコ会社の傘下企業である子会社のホールがこのエクスファクトリーだ。
入り口の自動ドアをくぐる5メートル前から筐体から放つ喧騒が聞こえてくる。
自動ドアをくぐると強めの冷房が汗ばんだ身体を気持ちよく冷やしてくれる。
喫煙者が多いためタバコ臭くなければ最高なんだがな、この店。
目当ての新台は導入して2日しか経っていないが、平日という事もあり座れる席があった。
前々から気になっていたタイトルなのでPVから打ち方やゲームフローは確認済み。
俺は黙々と通常ゲームを消化し、AT(大当たり)するまで黙々とレバーとボタンを叩いた。