月が綺麗ですね
何ていうのが、昨日の出来事。
未だに信じらんねぇ。
夢だと思いたいとこだが、実際、
俺のベッドでスヤスヤ寝てやがる
メイドがいるしな。
『あー、コホンコホン 。
えー、おい、アテナ?だっけ?ちょっといいか?』
『ー、スー、、』
『おーい、メイドさん?メイドさーーん!』
『!なっなんでしょうかご主人様!?』
『あのさぁ、俺、学校行きたいんだわ。
ちょっとどいてくれねぇか?』
『あぁっ!私としたことが!
これは失礼しました。』
『お、おう。さんきゅーな。』
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『ぉはよー叶都ぉー』
『おはよー翔!』
『えーっと、おはよう。神楽坂さん、、?』
『えっ!あっ!かっ翔くん!?
お、おはよぅ。。。』
叶都がこれみよがしに、俺の背中を叩く。
こいつが言いたいことも分かる。
朝から、片思いの人に挨拶できるとか
幸運だ。
神楽坂 鎖那。俺のクラスでは 1番可愛い。
たぶん。
一重なのに目が大きくて、
顔が白くて優しそうな顔をしている。
ふわふわとした髪は、茶色でシュシュで
2つにまとめられていて、陽の光に髪が煌めいている。
じーっと見つめていると、
神楽坂さんはぽかんとした顔でこちらを見てくる。
目が合うと、少し頬を赤らめてこちらを見てそらす。その行動がなんとも可愛らしくて、思わず顔がニヤけそうになるのを必死で我慢する。
その日は1日中そんな感じで、
やはり、
いつもと変わらない日だった。
忘れ物に気づいて教室に戻るまでは。