プロローグ 見つけてしまった
うまくトリックが成立しているか自信がないため矛盾等あれば教えてくれるとありがたいです。
目の前には買い物のついでに買ったと思われるのプリンがあった。ひんやりとした冷蔵庫の冷気に当てられながらそのプリンを食べてしまおうか悩む。そのプリンには華やかにイチゴやキウイといったフルーツがのっており、生クリームに溺れていた。そのため正しくはプリンではなく、プリンアラモードだった。
しかしそんなことはどうでもよい。目の前にあるものを食べるか食べないかが重要だ。
一目見た時から美味しそう、食べたいといった衝動が脳裏にこびりつき、離れない。
しかし食べた時のことを考えると――。
じっくり考えすぎていたため、冷蔵庫から開けっ放しを伝える警告音が鳴る。その音で冷蔵庫の冷気ですら冷えなかった欲望に乱れた感情が冷却され、見つからないうちに立ち去ろうとした。
「お父さん、食べないの」
そこに感情を見透かした言葉が耳に入る。
「一緒に食べちゃおうよ」
リビングの方から提案されたことに心が揺れる。
「そうだな、食べちゃおうか」
お父さんは欲望に負けた。その味は、お父さんも子どもも忘れることはないだろう。
終わってるように思われますが続編あります。
次からが本編です。