第二話 盟約 〜Engage〜
前回の魔軍創成は、
主人公が、大事なものを失いました。
俺の名前は【ニ上 縁】
女みたい名前だが俺は男だ。
解離性同一性障害とかでは無く、体もちゃんとした男である。
今の身体は、生体母胎として造ったホムンクルスみたいなもので、試運転を兼ねた実験中になんでこうなった・・・orz
そもそも、この世界に来たのは半年前、仕事帰りに家路につこうとしたら、物凄い眩暈に襲われて、
グワワワァー!と言うか、グニャニャニャーと言うか、変な空間に迷い込み某掲示板の”異世界に行ってきた”ポイなと思いながらwktkしながら前進していたら目の前に光る玉が・・・、
とりあえずそういう物って掴もうとするじゃん?
(落ちてる物を無闇に拾わない‼︎)って、
ばぁちゃんが言っていたが正しかったんや・・・。
あんなことになるなんて・・・。
軽い気持ちで、つっかも〜ぜっ♫と、鼻唄まじりに手に取った瞬間急に周りの雰囲気が変わった。
日常てあんなにも幸せだったんだと、非日常になるまで分からないもんですよ。
目の前に【魔王】ですよ?【魔王】‼︎
半端ない威圧感、魂を鷲掴みにされる恐怖感、闇を統べる者、魔の絶対者、悪魔の王、
更に魔王の両脇を固める四人
〈俺から見て右から〉
*深い顔立ちに巨躯の身体、竜を思わせる鱗の鎧の男
*ファンタジーで定番、獣の顔にはち切れんばかりの筋肉の身体の獣人
魔王を挟んだ反対側は、
*フードから溢れる髭は幾星霜の年月を思わせる男
*男なら無条件で傅く魅力を持ち、その眼は男の心を虜にする女性
が、ザッ魔族と言わんばかりのオーラをガンガンに当ててきてるこの状況
(あ、詰んだ)
俺の人生此れにて完!脳みそがスタッフロールと共に走馬灯を流し出し勝手に終わらせようしてる中気まずい空気が辺りに漂って、
重苦しい雰囲気に気が狂いそうになった時、魔王様が口を開いた。
『人の子よ、我と契りを結べ』
否を言う事を許さないとばかりに威圧を掛けて来る魔王様。
「は、ひゃい」 噛んだ・・・。
そんな事どうでもいい、助かりたい一心で首を縦に振る。
『我との婚姻の証として、汝の心の臓に我が刻印を刻まん』
魔王様が指をこちらに向け何やら呟いた、すると一筋の光が心臓を貫く。
左手薬指と心臓に激痛が、更にはその2点を結ぶように紋様が刻まれ、
緊張と痛みから意識を手放した。
主人公が目を覚ます。
導かれるままに王の下へ、
次回、
「邂逅 〜chance meeting〜」