第十八話 終演 〜end〜
前回の魔軍創成は?
土属性は不憫
光が静まり、モニターがかつての魔導都市を映し出す。
そこには、巨大なクレーターが現れていた。その淵は硝子状に変化し内部の熱はいまだ冷めない
「え?・・・え?ちょっえ?・・・は?、何が起きた?・・・」
俺の言葉に答えは返ってこない、
3人も、驚きの余り声が出ないみたいだ。
ん?3人?・・・・・・、
「・・・ガンじぃ、説明は?」
「ゆかりよ、何かある度にわしの所為にするのはやめんか」
「関係無いと?」
「魂は回収出来たのじゃろ?それで良いでは無いか?何が不満じゃ?」
なんで目を逸らす?俺はガンじぃを無言のまま見つめる・・・。
「機密保持の為の自爆プログラムが、起動したんじゃろ?」
「確実にじじぃの所為だろぉぉ!」
“わし悪く無い”って態度が余計に腹立つなこのじじぃ・・・。
後に《魔導都市の悪夢》と呼ばれる事件はこうして幕を閉じる。
魔術連盟本部の消失により、魔道書、禁書、魔術道具等の人の叡智の結晶、
魔導師や魔術師、魔法騎士等の優秀な人材、
人類最強の一角である元【剣聖】の喪失、
そして、高濃度魔素の拡散による魔物や魔獣の活性化、
人間側に莫大な被害を及ぼしたこの事件に人々は、
“魔王が秘密裏に復活を果たし送り込んで来た”、
“魔導師達が太古の邪神を呼び出した”、
“異世界からの侵略者だ”、
“亜人達の生体兵器が逃げだした”、
“魔族の中に新しい魔王が現れた”等々・・・、
様々な憶測が飛び交い、自ら混乱を拡大させ疑心暗鬼に拍車を掛ける・・・、新たな脅威に世界は嫌でも混迷へと進んで行くのだった。
ま、そんな事は正直どうでも良い。
俺からすれば、強力な魔物を創り出す事に成功した訳で、これで魔王を目覚めさせる算段が付いた。
色々な問題もこれから四天王と協力して一つ一つ片付けて行こう。
最初は日常が恋しかったけど、なんだかんだで異世界の生活も悪くないと思い始めた。
(『これから、バンバン子種を仕込んで、沢山の魔物を産んで頂くので今日はゆっくり休んで下さい。』)
(ナビィ・・・、お手柔らかにお願いします。)
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今まで、魔軍創成をご覧頂き誠にありがとうございます。
《序章》邪神生誕これにて終了となります。
この小説を読んで下さった全ての人に、
ありがとうございました。