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魔軍創成  作者: 岸 敦幸
14/18

第十四話 覚悟 〜readiness〜

前回の魔軍創成は?



特殊究極進化

スライムの暴走


逃げてぇ〜!(ちょう)逃げてぇ〜!


妖魔(ゴブリン)の森から直進しながら、【時獄門の番人(ヘルゲート・キーパー)】は進路上の集落やらを襲う、


逃げ(まど)う者、必死に立ち向かう者、(あきら)め死を受け入れる者、絶望と恐怖の中を、器用に腕を使い、人間を捕まえては、自分の口にと運ぶ、


バリバリゴリガリバキクチャ、

グチャグチャゴクン、


うん、食ってる


俺は目を逸らさずその様を()(つづ)ける。

あの怪物(ばけもの)を産み出した母胎(はは)として、


(おじょう)辛かったら見無くていいぜ?」

フィリーが心配そうに声を掛ける。


「ゆかり、疲れているのだから、休め」

ドーゴが少し強めの声で休息を(うなが)す。


「ゆかりには、見るのが辛いでしょ?」

エルが顔を覗き込んでくる。


「ひゃははは〜!」

ガンじぃがモニターの前で(はしゃ)ぐ。

本当に、このじじぃは何とかしないとなぁ###


「フッ!」短く息を吐く


(みんな)()(がと)う、でもこれは、俺が決めたから」

左手薬指から腕へ、胸の刻印に(いた)り手を置く、


「魔王は勿論、お前らと共にいきたいから」


そう言いながら(みんな)を見ると、一瞬驚いた後、


「後戻りは出来ないわよ?」

エルが悪戯っぽく笑う、

「魔王に召喚された時点で後戻り出来ねぇよ!」俺も笑う。


(おじょう)本当に良いのか?」

フィリーが心配そうに聞いてくる、

「良いも悪いも、魔王の花嫁だしな!」フィリーの肩を叩く、


「辛くて厳しい道だぞ?」

ドーゴが強い眼差しを向けてくる、

「だから助けて欲しい、よろしく頼む」俺も見つめ返す。


「覚悟を決めたんじゃな?」

モニターから目を離さず、ガンじぃが語り掛けて来る。

「【怪物(あいつ)】を産んで、食べられて、色々考えてさ、俺は殺され続ける存在(うんめい)ってヤツから、魔王(あいつ)を助けたい、そう思ったんだ。」


一瞬の沈黙、そして笑い出す4人、


「悪いか!」口を尖らす。


「いや、改めて、よろしく!主様(ゆかり)!」

「頼もしくなったわ、My Lady(ゆかり)

「我が剣と盾は、貴女(ゆかり)永久(とこしえ)(まも)らん」

「わしの智恵と智識が、主君(ゆかり)道標(みちしるべ)に成らん事を」


俺は満足して(うなず)く、

こいつらと、魔王を復活させる、

その後の事はまた考えれば良い、退屈はしないはずだと、そう思ったんだ。




さてと、こっぱずかしいのは、この辺にして、状況の確認、確認、

(『照れているんですね?』)

ナビィさんそっとしといて、


「ガンブルドフ、状況は?」


「うむ、もうすぐじゃ、魔術連盟本部、この辺りで最大級の魔導都市【ケールニイス】、目と鼻の先じゃ」


その言葉に、他の3人が顔を見合わす。


「どうした?」俺が聞くと、


「「「魔術連盟って、昔にガンブルドフが追い出された所だ(よ)」」」


えっ?、ちょ、おまっ、おいじじぃ、それって私怨が混じってないか?

聞こえない振りしてんじゃない!


俺は汚物を見る眼をしながら事の成り行きを見守るしかなかった。

幻想都市それは煌きの中

災厄の襲来それは突然の悪夢

苦汁の下、主人公は何を思う



次回、

魔術 〜sorcery〜

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