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魔軍創成  作者: 岸 敦幸
12/18

第十二話 進化 〜Evolution〜

前回の魔軍創成は?



ヘルプロレス(じごくずもう)

猿の威嚇

閲覧注意!

【グロ】【スプラッタ】【流血】等の表現が出てきます。ご注意下さい。

ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー




メキメキメキメキ‼︎


下腹部(かふくぶ)異様(いよう)な音を立てて膨れ上がる。その度に激痛に襲われ恐怖が()()こる


「え?おい!どうなってる?」

パニックになりかけているのを自覚しているが、俺の(はら)絶賛膨張中ぜっさんぼうちょうちゅうだ。

さらに、ドクン!ドクン!ドクン‼︎と脈打つ

「くっ、あぁ・・・、どうなって・・・」

(『緊急事態!予測以上(よそくいじょう)の魔が、顕現(しゅつげん)します。』)


ナビィが凄く慌てて声を荒げる。


そんなに強力な魔物がゴブリンの種子(コア)からなんで、


声に()らない声で叫ぶ、違う生き物の様に膨れ波打(なみう)(はら)、痛みの(あま)り意識がとびそうになる、




ぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶち‼︎

肉を突き破る嫌な音を(ひび)かせ、何かを掴もうと虚空(こくう)()く何本もの腕が現れる。


「かっ、ふぁ・・・」

内臓を損傷したのか、大量の血が口から(あふ)れる、その血が気管(きかん)(ふさ)ぐ、息が出来ず苦しさに身を(よじ)


「がぁぁぁぁ・・・、ゲフッ、ゴッカッ・・・」

気管の血を吐き出す、ヒュー・・・ヒュー・・・と息が漏れる。


最早(もはや)、下半身の感覚は無くそれでも、(はら)は脈打ちながら大きくなる。


3m(ほど)の高さに膨らんだ(はら)が一瞬、静かになる。




ばぱぁぁぁぁぁぁん!!!!!

弾けた!


そこには、異様な姿の巨人が立っていた。

身の丈は5〜6m、幾つもの顔、無数の腕、肌は黒く、その異様さはなんとも言い難かった。


奴と視線が交わる。


(あぁ、産まれたばかりで、お(なか)が空いているのか、いいぜ・・・、来い!)


胸から下が無い状態でよく生きていられるなと、見当(けんとう)(ちが)いな事を思いつつ、


奴が近づいてくる、俺を(つま)み持ち上げる、口を大きく開く・・・。


自分が化け物を、魔物(かいぶつ)を産み出した事を今ようやく実感する。


俺は怪物(まもの)に叫ぶ、


(みずか)らを()()とし母胎(はは)を喰らいて(ちから)と成せ‼︎」


怪物(まもの)が歓喜の為か口元を釣り上げる、迫り来る闇に視界が覆われ・・・、ゴリッ!




硬い物が潰れる音を最後に意識がとぶ・・・、


「ぐぁぁぁ・・・、」

ハァハァと肩で息をする、出発した時と同じ部屋、エル、フィリー、ドーゴが、駆け寄って来る。


ガンじぃは、モニターの前で大はしゃぎだ。


「ゆかり、何処か痛い所は無い?」

主人(おじょう)無茶苦茶だぜ?」

「あれ程無理はするなと言っただろう?」


「あぁ、悪ぃ、心配を掛けた。」

3人へ笑顏を向け安心させる。


「所で・・・、あのジジィは後で殴って良いよな?」

「「「気の済むまで、好きなだけ」」」

3人が答える。


ジジィへのお仕置(せいさい)きは後回しにして、ことの顛末(てんまつ)を見届ける為に、モニターの前に移動した。

産まれたばかりの赤児は飢えていた

本能に従い動き出す。



次回、

進撃 〜charge〜

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