ウサギとカメ(アレンジ)
日本昔話の自己想像です。暇つぶしにどうぞ。
この話はウサギとカメが競争した後の後日談であります。
カメに競争で負けたウサギはウサギの王国に帰るとすぐに捕まってしまいました。なんでも、ウサギがカメに負けるというのはウサギの王様としては耐え難い屈辱なのだというのです。ウサギの王様は言いました。
「カメなどというのろまな生き物に足の速さで負けてウサギの評判を落とした貴様には罰を与える。」
カメに負けたウサギは罰としてその頃のウサギの特徴である小さくて可愛い耳を何日も何日も引っ張り続けられてしまいました。小さかった耳は縦長になってしまい、黒かった瞳は流し続けた涙のせいで赤く変わってしまいました。
その後そのウサギはウサギの王国を追放され、2度と帰ってくることはありませんでした。
王国を追い出されたウサギは1人寂しく暮らしていました。
外の世界で暮らしていると、ウサギに勝ったカメがカメの王国で王様の娘と結婚し幸せになっているという噂を長くなった耳で耳にしました。
ウサギは自分をこんな不幸な目にした原因を作ったカメに激しい怒りを覚えました。
ウサギは、早速カメの王国に行きカメに勝負を挑みました。1度勝っているカメは2つ返事で了承し、翌日競争することになりました。
翌日、観客はカメがウサギに勝つところを1目見ようとカメの王国のカメで溢れていました。観客のカメの中には誰1人としてカメの勝利を疑うものはいませんでした。
よーい、どん。でスタートをしウサギは最初から最後まで手を抜かずに走り切りました。勿論、カメの大敗です。大勢のカメの前で負けたカメは、ウサギに罰として背中の甲羅にヒビが入るまで崖から落とされて、その時のトラウマで引っ繰り返ると自力では元に戻れなくなってしまいました。
その後、死ぬ時にカメはウサギに、ウサギはカメに今後生まれてくる子供がそれぞれの醜い姿で生まれてくるよう呪いながら死んでいきましたとさ。
長編を書く前のテスト版みたいな感じで書きました。