先代の刻印
涼は奥の部屋のドアに張り付くようにして教師の話声を拾おうとした。
教師たちの顔からは困惑の表情が伺えた。が肝心の内容を聞く前に連れ戻されてしまった。
しばらく待った後に、1人の教師が出て来た。
ここは高校の中庭だ。普段は賑わうらしいが、さすがに入学式の後では人はまばらだ。
「ふーん機械の故障だったんだ。そりゃ災難だな。ははは」三神は他人事のように笑っている。
「はー、ついてねー」
俺はそう思った。色を知ることで今後どういった タイプいや、人生になるのかがきまってしまう。
早く知りたいと思うのは当然だ。
さてそろそろ動くか。三神はそう言って腰を上げた。しばらく歩いていた2人がほぼ同時に足を止めた
その視線の先には男女1組のペアがいたカップル ではなさそうだ。男は女に難癖をつけているらしい。すると三神が「助けるぞ」と言った。反射的に俺は「えっ何で」といってしまった。
小学生時代からああいうタイプには近づきたくないのだ。苛められてたころの事を思い出すからだ。
俺は三神の答えを予想していた。彼は「だってかわいいからだ」と言った。予想どうりに。
そういうと彼は疾風の如く飛び出した。さすが脳筋。身体能力はすばらしい。
しかし男は彼の攻撃に気づき、軽くかわし、何かを口ずさんだ。
「まずい。ここの上級生か。魔術を使う気だ」
「このままじゃ」そう思った。気づくと俺は走り出していた。
詠唱を終えた魔術が俺もろとも3人襲った。
「三神、最後に少し恩返しができたかな?俺を孤独から引っ張りあげてくれたこいつに。」俺はそう思い右手を伸ばした。三神と女子を突きとばしていた。
後ろで「涼」と叫ぶ親友が見えた。「死ぬんだな」俺はそう思った。
その直後、不思議な感触が襲った。体が急に熱くなり、力が溜まるような感覚がした。
そして、声がした。懐かしい声だ。
そして、それが死んだ曾祖父だと言うことに気づいた。
「久ぶりだな我がひ孫、涼樹。いや9代目よ」
「大じいちゃん」俺は曽祖父のことをこう呼んでいた。
「大じいちゃん9代目って?」俺は問うた。
しかし、ことばを遮るように彼は叫んだ。
「我が名を呼べ9代目」
俺は自我をなくし本能に導かれるようにさけんだ。
「MAJIC PREVENTION]
すると、男が撃った荒ぶるような魔術が力を失い、消滅した。
俺を含む全員がその様を茫然自失として見ていた。
公約どうりに彼の能力が書けました
いよいよ涼がチートします。
そしてついにヒロイン登場。遅すぎましたね。