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シフト  作者: 鳩梨
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モラトリアム

 SHRも終わり、さて今日はどうしようかと考えながら筆記用具なんかを鞄にしまう。

どうしようもクソも全寮制であり山の中にあるようなここで出来ることなんか、たかが知れているわけだが。AVGよろしく選択肢を挙げてみよう。

 1.帰宅。いい子はさっさと帰ってネンネしてな!

 2.図書館へ。文学少女に、私はなる! ドン!

 3.校内散策。いざ行かん遥かなる旅路へ。

 4.教室に残って自習。特待生たる者勉学に励むべし。

 ・・・・・・1以外の選択肢が無い件。図書館で本を読むくらいなら自室で読むし、校内散策なんかに繰り出してまた連中にエンカウントして胸糞悪い思いするものもバカらしい。教室に残って自習とかあたしのキャラじゃない。

 えー、けどそのまま直帰とかまるでボッチじゃないか。いやまぁ確かに、放課後一緒に何かをする相手がいないという点では間違ってはいないわけだけど。

 アゲハとモモは言うに及ばず、部活動に精を出しているし。ミズキはSHRが終わるや否やさっさと教室を後にしている。夢依さんは絶賛シエスタ中だ。起こさないほうが良い。

 え、あたしの友人少なすぎ!? なんて、まぁ仕方ないんだけどね。あたしがここでは珍しい外部からの入学者であることに加え、例の一件が思いのほか広がっているようでクラスメイトのあたしに対する目は何か窺うようなそれだ。ぶっちゃけ好意的とは言い難いものが多分に含まれているのが察せられる。

 あたしはあたしで一々それについて自己弁護する気も無いのが拍車をかけているのだろう。確かに例の一件でのあたしの行動はちょっとどころでなくよろしくなかっただろう。その点については自覚しているのだ。まがりなりにもお嬢様学校であの対応は、少しばかり粗雑に過ぎた。こういう所では不良と取られてもおかしくない。そういう意味ではあの一件に対して学園側からのアクションが何もないのがありがたい反面、不気味でもある。まぁ、大方アノ人が何かしら口利きなり手を回してくれたのかもしれないが。

 そう。そして多分。おそらくきっと。何よりも不味かったのが、あの場面で傍目には第三者であり諍いを収めようとしたアノ人――アキラさんへの態度だろう。きっと見ようによってはあたしは不機嫌と不愉快をアノ人にぶつけていた様にしか見えないはずだ。。

 そもそもの発端からしてどうでもいいような些事が原因なのだ。彼女らの慕うアノ人が幾ら言い含めたところで不満はでるだろうし、その不満が漏れないなんてあり得ない。

 人の噂は七十五日というが、さてあたしの場合はどうだろう?

 そういえば、あたしはあの一件以来図書館への興味を失ってしまっている。どうにも図書館への興味があの一件への発端としてあたしの中では処理されたみたいだ。どう言い繕ってもこれは忌避感とか、そういう。

「はぁ」

 ダメだな。どうしても一人になると普段の“あたし”らしさが形を潜めてしまう。

 よくない。これはよくないですよ。アレだ、ここは一つ。最近なんだかんだで足を運んでいるいつもの場所へ行こう。暇なら手伝えと雑用を押し付けられたりとかするけど、美味しいお茶も出るしお菓子も食べれる。

 なにより、なにかしてれば。

 誰かと一緒ならば。

 あたしは“あたし”でいられる。

恥ずかしながら、帰ってきました・・・・・・ッ!

ここで言い訳をダラダラと書くのは簡単です。

ですが、私はそれをしません。確約は出来ませんがこれから週一を目安に続けていく所存です。

長らく放置されていた拙作を読んでくれていた方々には感謝の念が絶えません。

きちんと完結させることで、読者様への感謝と謝罪のカタチとさせていただきます。

まずは短いですが、復活と決意表明とさせていただきます。

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