Logger - 序
何百年も前に俺らのご先祖様たちは文明の滅びを自覚した
その時代に生きた人々は何とかして自分たちの記録を残そうと
世界中に何万、何百万と狂ったように「logger」を設置した
そして現在
俺は親父の形見「コンゴウ」と地下の穴蔵で暮らす貧乏学生
その一方で、残された記録装置を漁り、有用なデータを吸い出しては
ターミナルで売りさばく「ロジャーズ」の下っ端だ
もちろん俺も組織の一員だけど、なぜか仕事では単独行動が多い
(どうしてか俺は偏屈な個人客に好かれてるようだ)
それに俺だって「ナマ」っぽいログを一人で漁る仕事が好きだ──多分
ログを漁ってる時間よりも、ラボで手分けしてデータのクリーニングしたり
付加価値をひっつけていい買い手を探す時間の方が長いような仕事は
どうにも向いてないんだよ
厄介ごとオーライ
いつだって何だってどんと来いさ
夏までに二話書き上げたいです…