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彼はナルシストを辞めない

作者: なり

これは唐突に話し出した、とあるナルシストとの話。


実に面白く、真意をついていた。

そのような話。


そして知って欲しい。

ナルシストから学べることもあるという事を。



蛙の鳴き声が響き渡る夜。

ラジオの収録が終わり、他愛もない話をしていた。


宇宙の話が1番盛り上がったと思う。

難しい用語が多く出てきたが、未知で少し興味が湧く。生命が誕生している惑星は他にあるのか、ブラックホールには大きさがあってそれにより強さが違うだとか。


話も尽き、解散しようとしていた時、


「ドッペルゲンガーって知ってる?」


彼は唐突に尋ねてくる。

SFとか○○説だとか話していたからだろう。


「まぁ。」


自分自身の姿を自分で見てしまう一種の幻覚で自己像幻視とも言われる。


「それとよく似たやつで、世界には3人同じ顔の人がいるっていうやん?」


「そうやな。」


当たり前に知っている事を話し出す。

この話題は何に繋がっていくのか。

今更この話題で何について語るのか。


「やったらさ、俺と似とる人がテレビに出とってもいい気がするんよ。出てないってことは俺、そんなにカッコよくなかったやなーって。」


吹き出してしまった。


普段そんな考えをする人ではなかったが故に驚き、そして話の内容も納得がいき面白かったからだ。


この世には瓜2つの自分がいると言う都市伝説や単純に似ている人がいるなど、

自分と会える機会が割と多くある。


しかし、


『自分と似ている人がメディアに取り上げられていない事実』


そう、これが全てとだと言う。


もしイケている人、社会的にカッコいい、かわいいと言われている容姿をしている人であればメディアに取り上げられるはず。


自分はそう言う世界にいないからと省いたとしても、ドッペルゲンガーという現象なら、もう1人の自分が取り上げられているはず。


さらに似ている人3人いる説があるとして、残り2人のどちらかがメディアに取り上げられてもいいはず


しかし、テレビ、ラジオ、雑誌などどのメディアを見ても自分らしき人は映ってはいない。


つまり自分は自分が思っている以上にイケていないと言うことになる。


社会は、世界は認めていない。


「まぁでもカッコええけどな、俺。」


「個々の思う良さについては何も言えんな。人それぞれやし。」


「そ。あと時代が追いついてないだけやしな。それまで自分を磨くだけやな。」


彼は自分が寄り添うのではなく、時代が寄り添ってくるのを待っていた。


その時代の人が彼に合っていないだけ。

次の時代にはモテている。

そう断言するのである。


それについてはわたしも少し意見が合う。


ファッションや髪型なども繰り返し流行りがやってくる。


いつかは彼の時代が来るだろう。いつかは。


その時まで待とう。今はその時ではないだけ。


この話から彼から学べることがある。


まずポジティブに生きるという事。


自分がブサイクだとネガティブになるより、カッコいいと思いポジティブに生きた方が、明るく過ごせるだろう。


そこで注意する事は、カッコいいという事を他人に強要しない事。


先程も述べたように、良さは個々によって違う。


悪魔でこれは自分の心の持ちようでの話。

気持ちはポジティブに生きていようと言う事。


次に学べるのは自分を磨き続ける事。


自分をカッコいいと思っていれば、自分の肉体を気にしてしまうだろう。


そう思わない人も少しの間、鏡の前で自分を見る時間を増やしてみるといいかもしれない。


太ってしまったかな?筋肉が落ちかな?そんな風に考える時間が増える。


鏡で自分を多く確認する人は自己管理をする人。自己管理ができる人。

わたしはそう思う。


骨格は変える事ができない。

しかし肉体は自分で変える事ができる。


日々の確認は少しの変化も見落とさない。


そしてナルシストは

少しの変化でも一喜一憂できる。

積み重ね、やがて肉体は仕上がってくるだろう。


以上。


ナルシストは決して悪いことではない。

自分を良く見せられるように努力をする人。

明るく生きようとしている人。

行き過ぎた表現、強要は論外として。


あなたはナルシストなのだろうか。

ナルシストではない人も少し参考にしても良いものなのかもしれない。


ナルシストになろうと言う訳ではない。

思考を是非とも知って欲しい。


さて、今回の話から皆さんがやる事はただ1つ。


自分を磨いて待つ。

いつかの自分が輝く時代の為に。


そう、だから彼はナルシストを辞めない。

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