不死の始まり③
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「ここは…どこ…?」
私は一人真っ白な空間にいた。
いまいち状況が読み込めていない思考のまま、周りを見渡す。
白い壁。
白い天井。
白いランプ。
私。
入院しているときに着るような服。
靴は無い。
白い床。
状況が全く理解できない。
まずは、記憶を辿ってみよう。
いつものように学校から帰る電車を待っていた。電車が来たから立ち上がった。
背中を誰かに押されてホームから落ちた。
電車にはねられたはずだった。
しかし、生きていた。
訳が分からず、走ってその場から逃げ出した。
その途中で信号にさしかかって…
ダメだ…それからが全く思い出せない…
状況を整理しようと懸命に頭を回しているところに、声が聞こえてきた。
『おお、気が付きましたか!
あなたが起きるのを心待ちにしていましたよぉ?』
どこからかわからない声。そして聞き覚えのない声。
「あなた…誰ですか…?」
返事はない。
『おや、何か言いましたか?すみません。あなたの声はこちら側に届かないもので。
まあ、あなたは私たちが何者か、知る必要もないですしねぇ。
フッフッフ…』
不気味な声に身震いをする。
ここは何処で、誰が何の目的でここに私を連れてきたのだろう。
「ここで私に何をするつもりなの!?」
『だからぁ…何を言っているか聞こえないと言っているでしょう?
ふむ…その反抗的な態度、気に食いませんねぇ…
その態度のまま実験をするのも少し気が引けますねぇ…』
あれぐらいのことで反抗的って…どれだけ短気なんだ…?
……というか、今、実験と言っただろうか…?私の体で何の実験を…?
『そうですねぇ…勘の悪いあなたにチャンスをあげましょう。
……おい、あれをだせ。』
「何をするつもり…?あれってなんなの!?」
『何を言っているか聞こえませんが、ピーピーうるさいですねぇ!』
突然体に強烈な痛みが走る。
「痛っ!」
体は少し痺れている。電気を流された…?
『フッフッフ…
こんなこともあろうかと、あなたの着ている服には電気を流せるようにしてあるんです
どうですか…?痛いですか…?
こういうときに悲鳴が聞こえないのは少し残念ですが…まぁいいでしょう…』
こいつ、狂ってる…!
なんでこんな目に…
ガシャン!
突然目の前に黒い塊が落ちてきた。
なんだろうか…?
拾い上げてみると少し重い。
これは…ピストル銃…!?
「きゃぁ!」
思いもよらぬものに悲鳴をあげて投げ出す。
『フッフッフ…気づきましたかぁ?
これからあなたにはその銃を使ってとあるゲームに挑戦してもらいますよぉ…』
なんか別のジャンルになってる気がする(笑)