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不死の恋  作者: ねぎま
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私の日常

辺りはもう日が落ちかけていた。

夕方には遅すぎて、でも夜にはまだ十分な間がある。そんな今であった。

私は家から電車で2駅ぐらいの高校に通っている。

いつも通りの帰り道、いつも通りの駅。いつも通りの時間に駅につき、あと十分程度で着く電車を待つ。そんないつも通りの帰り道であった。


『まもなく2番線に電車が参ります。

危ないですから、黄色い線の後ろ側で

お待ちください。』


電車がやってくるアナウンスを聞くと私は立ち上がり、黄色い線の上で待っていた。

遠くにかすかに光る黄色いランプが見える。その光がだんだんと強くなってきた。


これで今日も家に帰れる...

今日の晩御飯はなんだろう。

お腹空いたなぁ。


そんなことを思いながらだんだん近づいてくる電車のランプを見ていた。


ドンッ!


鈍い音がした。その瞬間私はどこにいるかが分からなくなった。横を見れば、さっきまでホームから見ていた黄色いランプが目の前にあった。それを自覚したとき体は浮遊感に包まれた。辺りがスローモーションのように見える。私はある事実を叩き付けられた。


死ぬのだ。


走馬灯が私の中を駆け巡る。今まで当たり障りのない生活を繰り返していた私の走馬灯はそれほどのものだった。死ぬ事を自覚して初めて自分は何もして来なかった事を後悔する。


今死ぬんだったら、もっと色んな事をしておくんだった...。テストでいい点数をとりたかったなぁ...友達をもっと増やしたかったなぁ...


どうでもいい事ばかりが浮かんでは消えを繰り返す。それだけ自分が何もしていなかったという事だ。

そんなことを考えている間に私の体のすぐ横に黄色いランプが来ていた。


------------------------------轟音---------------------------------


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