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不自然な誘拐

作者: 優美

これは、とある貧しいのに大きな土地を持つ村に起きた誘拐事件である。誘拐といえば普通のどこにでもある事件に聞こえるが、これは実際には神隠しといったほうが近いような気もする。


この村では、最近、子供が神隠しに遭うという不可解な現象が勃発している。そんな中、村の中で一番裕福な家の一人息子が危険にさらされていた。挑戦状が届いたのだ。


「あなたの家の一人息子を誘拐させていただきます。十二月二十日の午後八時にどこからか現れるかもしれません。どうぞ厳重にご警戒ください。私はあなたたちにとって不可解であるものを確実に成功させます。どうぞごゆっくり日曜日をお待ちください。

怪盗マジシャンD」


この手紙を読んでから一人息子のダニエルは慌てふためき、精神が不安定になったのだ。父の方は、英語の検定を受けたばかりで英語で何か変なことを言っていた。性格の悪い母は、息子を守ってやらなければならないという責任感が全く以てなかった。


そして、当日。例の神隠しがやってくるということで町中が大騒ぎ。警察まで呼んで保護してもらったのだ。


しかしらダニエルはどこかへ連れ去られてしまった。たった一つの、ダニエルの帽子を残して…。


ダニエルの叔父は、ダニエルのことが大好きだった。だから、警察に犯人を示す証拠がないか調べてもらった。すると、身代金の要求書が届いていることに気が付いた。家の中でも、よりによってダニエルの部屋だ。ダニエルの叔父が、身代金要求書を見てみると、汚い字でこう書いてあった。


「ダニエルはうけとった。

はやくお金を渡せ。

さもないと。さもないと。

とにかく。十二月の二十二日までに一億円のお金を渡せ。

さもないと。さもないと。

ベル公園まで運んでトンネルの中においておくこと

怪盗マジシャンD」


ダニエルの叔父は、びっくりしてしまいすぎて腰を抜かしそうだった。


「はっ早く。身代金を用意しろー!」


ダニエルの叔父が中心になって、町中を歩きまわり、やっとのことで一億円を用意した。

挿絵(By みてみん)


そして、十二月二十一日の夜十一時十分。ダニエルの叔父一行はベル公園に到着した。ダニエルの叔父と警察官、村人などみんなで一億円を手分けして置いた。

1時間後…。


「そろそろトンネルの中をのぞいてもいいんじゃないか?だって、ずっと物音もせずに一時間も経ってるんだよ!」


ついに、村人が沈黙を打ち破った。そして、全員でトンネルの中をのぞいてみた。すると、そこには何もなかった。警察はすぐに取り調べにかかった。トンネルの中にはいくつか部屋があるので、そこにないかと見てみたがない。ダニエルもいない。トンネルは迷路のようだった。いや、迷路と表示されていた。


この公園は、すごく昔にここが海賊や盗賊たちで溢れかえっていた頃につくられた。この公園には、夢を果たせずに死んでいった海賊や盗賊の呪いがかかっているだとか、そのころの名の知れた輩がこぞって力を合わせてとんでもない罠を仕掛けただとか、不吉でとんでもない言い伝えがたくさんあるのだ。だから、村人はもちろんのこと警察官でさえもここに来たことはない。皆、この公園の存在は無いものとして暮らしていたのだ。だから、このトンネルの中が迷路になっていることも知らなかった。


警察官が力を合わせて迷路の調査をしても、何一つ手掛かりは見つけられなかった。迷路はとても厄介で、トンネルのまわりを調べた時とは比べ物にならないほどの、力を要した。こうして警察官は一生懸命に調査し、村人もできる限りのことをしていた。


ただ一つ、警察官とダニエルの家族と村人の過失があった。それは、トンネルの床を調べなかったことである。


あの事件から、ダニエルが帰ってくることはなかった。皆、ダニエルのことは忘れ、普段の生活に戻っていった。









ここから先は、ダニエルの行方を話していこうと思う。一応、この物語のストーリーは先程までの文章で完結しているから、このあとの文章は読んでも読まなくてもいい。もしも、作者の意図やこの物語の真相が知りたかったら、このあとの文章も是非読んでほしい。では、話を進めるとしよう。









ダニエルの行方、、、


あの事件で、ダニエルは本当に消えてしまったのだろうか。実は、ダニエルは今も生きていたのである。ただ単に、帰ることのできない事情があって…。ダニエルは、とても裕福な生活を送っているとだけ伝えておく。









この事件の真相、、、


この事件の犯人は、「ダニエル」である。あれっと思う人もいるだろう。そうこの事件は神隠しでも誘拐でもない、ダニエルの自作自演の家出だったのだ。


家出には資金が必要になる。その資金をばれずに集める方法はいうと、神隠しに便乗して、誘拐をされたように見せかけて、身代金を受け取ることである。口止めは難しいから、一人で全てを行ったのだ。


犯人がダニエルであることを、ほのめかす絵があったのを覚えているだろうか。絵に、「D2L=H人」という文があっただろう。これは、「ダニエル=犯人」ということを示していたのだ。分かっただろうか。


ダニエルはトンネルにあった一億円をなぜ受け取れたのか。それは、トンネルの床には、大昔の海賊や盗賊たちによって細工がしてあって、無音でお金を地下に運ぶことができたからなのである。

私がこの物語を書いたのは、小学校六年生の頃です。中学受験を控えていたのにも関わらず、小説作りに没頭し、いくつかの作品を作りました。この物語は、その中のひとつです。

今後、その時に私が作った作品も、リメイクして書いていこうと思います。

今回のこの物語は、当時の私が作ったものを中学二年生の頃にリメイクして書き留めておいたものを中学三年生になった今の私がリメイクして、形にしたものです。

とある先輩が小説家になろうに書いていた作品を教えてくださり、このサイトの存在を知りました。私も先輩のような作品が書きたいと思い、まずは過去の作品を書き出そうと思った次第です。

今後も、色々な作品を書いていく予定ですので、どうか宜しくお願いします。

近々大きなテストがあるので、しばらくはそんなに小説作りに没頭することができないと思います。

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