おまつりさわぎと、おまつり たいへん??
シーン。
ほらね? いっしゅん、
静けさが とどまって
「「「おおおおおおお!!」」」
刮目と、感嘆と畏怖。
……ああ、こうなるんだ。なんか、想像した あまりに斜め上で、わたしは
「このままだとライラさんの お仕事が少なくなっちゃうのかな??」とか、
あんま 関係ないことを考えていた。―――ビックリしたけど、安心した。
むせび泣く人、仰ぎ見る人、拝む人、信じられないと目を見開く人、
たくさんの人が たくさんの感情を持っていた。
「我らの心の神は、今ここに 姿をお現しになった!!
ハルン聖王国は、本日よりリン様を国体の至高存在として招き入れ
リン様率いるイスエル商業都市を国家として認め、逆にハルン国は
その属国として中核都市の権限まで縮小することをここに宣言する!」
―――ものすごい騒ぎになったので
静かに成るまで ちょっと時間がかかる。
「うーん、」
こんらんするけどー? ……らいらに説明してもらった。
イスエル国のハルン地区~、みたいな扱いに変わるらしい。
別に そのままでも いーじゃんとは思ったけど、
「これからリン様は世界征服を成し遂げて頂くのですから、
いくつもの国を併合した際に 元の国名が分からなくなると困りますから」
とかなんとか言ってた。つか、なんで私 世界
一つにまとめることが決定されちゃってるの!?
「リン様の偉大さを知っていただくには、やはり世界征服で明確に力を知らしめる必要があるかと(リムドさん)」
「というか現在 イスエルに併合されていない国は、上下関係を
わきまえていない不届き者! それだけで万死に値する存在!!(ライラん)」
……いやいや、ウチの人たち みんな過激すぎない??
もっと平和に、世界中の みんな仲良く暮らしてくこと目指そうよ!?
「その平和を成し遂げるのが、リン様の
もとに集いし敬虔なる我ら信徒なのですッ!!」
元ハルン側の王さんとかは、ドン引きするかと思ったら、熱心に聞き入っていた。
「国家という概念がある限り、将来 子孫代々に渡って争いの禍根が残されることになります」
「今日の1人の尊い犠牲か、将来の100万人の無為な犠牲、どちらかを選べと言われたら」
「我々は当然、リン様のもとで血を流すことを選びます!!」
あー、なんか むずかしくなってきた!!
うーむ、ようは地球で科学を始めた最初の一人を確実に殺しておけば、魔術とか魔法がちゃんと発達したかも しれなくて、そうしたら そふぃが地球を放置することもなくて、地球民が200おくにん も死んじゃうことも 無かったかもしれない、……ってことなのかな??
「ああ、それはあるね。もちろん可能性の話だけれど……、
私は ほんと科学に興味も情熱も全く持てなかったから!」
そーいえば地球少女たちも見かけないね?
……てっきり このタイミングで攻撃というか なにか
やらかしてくると思ったのに、最後まで無かったね?
『 …… 』
―――ひぃ、無かったよね!?
◇
『 テロも危険分子は20名ほど排除済みですが、地球民チイ・アオイの存在は確認できませんでした。
ゲリラ戦も想定しておりましたが、そもそも大半が 実際のリン様を目の当たりにして
戦意喪失して おりましたので、現在様子見となっております 』
攻撃は ありそう だったんかい!!
……なるほど、敵は場所を抑えて 瞬殺する準備してたけど わたしが頭を下げた人たちには
祝福をあげちゃったから、ひぃは 下手に手出しも出来なくなってしまった かんじか!
『 ご賢察のとおり、祝福で守られていなければ
あの者たちは すでに息をしていない予定でした 』
ふーん? 手回しもいいけど、ほどほどに ね??
力で押さえつけるだけだと、力が通用しなくなったら 出来ることなくなっちゃうよ??
『 ―――しばし熟考いたします 』
チチハハみたいに 私を逆らえないみたいに 力と暴力と言葉で従わせてたら、私みたいな魔王的に強い(らしい)人になっちゃったわけで。
第二第三の私みたいな人が出てきたら、ちょっと わたし対処できる自信が全然ないよー??
『 (さすがにリン様のブッ飛び具合に勝てるものには、
幸いにして私は会ったことが今までございませんが……) 』
ん? なんかいった??
『 いえ…! 』
サワサワ。
……おっと、ようやく広場の動揺も収まって静かになってきたみたいだ!?
ハル姫(もうただのエリとでも呼んだ方が いいんだろうか?)が
再び立って何かを言い出そうとしてる……!?
「では! 皆様お待ちかねの、毎年恒例 秋の大収穫祭ッ!! ぷ・ら・す♪
イスエル国になった記念祭ッ!! 開催しちゃいますよー!!?」
「「「オオオーーーーー!!!☆」」」
エリちゃん はっちゃけて、高らかに宣言する!!♪
うん、こっちの元気系キャラのほうが上品に手を振ってるより合ってるね?
(けっこう、町の人達からも すっごく人気があるっぽいし!)
「「「わっほい♪ わっほいー♪」」」
町の人達とか兵士さんたちとかも なんかみんな、すべて上手く
行ってうれしい! みたいな感じで 跳ね上がって喜んでる!?
「しゅうかくさい?」
「おまつりだよ…?」
そふぃは てけっと答えて、なにやらテンション高い
国を挙げた お祭りが、いま盛大に 開かれる!!
◇
ガヤガヤ!
「しかし、姫さまも王も、リン様に徹底的に ヤラれましたからなー!
しかも、リン様あれでも お二人がハルン国を代表する者ということで、かなり
手心を加えて優しくできるだけ傷つかないように注意を払って おられましたからな!!」
あ、魔術ジイさん! わかった?(……名前わかんないと 呼びづらいね??)
「うん、」
こんど歯向かってきたら500年くらい周りと肉体の時間止めて
ゆっくり心を壊してみたいから、早く歯向かってきて欲しいんだけど??
(あ、言ったら 知らされないで拷問受ける楽しみがなくなっちゃうか!♪)
「「「ゾ~~!!」」」
「たとえ殺されることになったとしても、神の呪いを受ける事になったとしても、
ぜ~~ッッッッッたいにリン様にだけは逆らいたくないですねっ!!」
「娘よ、悪いが ぬしがリン様の人質に取られたとしても、
リン様と再び敵対することになるくらいなら、
我は迷うことなく自害を選ぶぞ!!」
「お父様、恨みませんわ! というかそれくらい
しか対抗する手段が 思いつきませんわ!」
うん? 王と姫 なんか声が大きくなって言い合って、ふらふらしだしてる??
あれ! いつの間に お酒入れてたの! (……つか、エリ姫ってお酒飲んでいいくらい大人だったのかなー??)
「リン様、ハルン国 恒例の収穫祭ということで、元ハルン側が通年と ほぼ同じペースで
王宮の食料庫を開放しておりますが、彼らに分け与える権限というのは、
いかように お考えでしたでしょうか……??」
さすがに、らいらんとリムドさんは ちょっとちゃんと お仕事してるっぽいけど、
ハルン国は無くなったから、イスエル国の中での彼らの お仕事のことを心配してるみたい!
―――うん、お仕事しないと食べれなくなっちゃうからね??
(私でさえちゃんと、戦ったり お仕事してるくらいだしー!!)
「旧ハルン国勢力は、イスエル国体直下で
体制維持が現実的なんじゃないの??」
「そふぃー!」
なんか すごく、それっぽいことを言っている!!
「まあ、さすがに りんがちゃんと お仕事してるのに、
わたしだけ ぼんやり跳ねてるワケにも行かないからね??」
そふぃ、ちゃんと跳ねてる自覚あったんだ!!
「じっと待ってると落ち着かないんだ、わたし?」
うーん、わたしも変わり者っぽいけど、そふぃも
なかなかブッ飛んでるよね? 別の意味で……!
「もしくは、この際 ハルン国主流の王族血族のエリエル家を断絶、
もしくは権力 焼出させるということも可能ではございますが……??」
「うーん、」
わたしは リムドさん らいらんみたいに
お仕事ができる人が ほしいからなー??
「かしこまりました、その方向で いったん調整を掛けてみたいと思います!」
「では わたしも、重要な幸福まおう教の集会を開催するので、これで!!」
リムドさんも らいらんも、走って消えてってしまった!
……うん、どうなるのか ぜんぜんわかんない!!
◇
ワイガヤ♪
立ち話もなんだし、宮殿に入る。
(といっても屋根を外したままだから、囲まれてなくて上は青空だけれど!)
―――こっちは民衆の人たちは入れないんだね。
「うん、……イスエル国の内部組織を再編成するんだって。
リムドさんが いま人材を 上げてるけど、確認はどうするかー? って
リムドさんに決めちゃってもらってもいいの……??」
そふぃが 遠くからリムドさんの報告を心の声で受けている。
(つか、あの そふぃが自分から お仕事を やろうと
努力してることに、わたしは 密かな衝撃を受けている!!)
「うーん、」
リムドさんが いいとおもうなら それでいいんじゃないかなぁ?
わたしが決めると、拷問に耐える心の強さでしか決まらない気がするしー!
「おっけー! じゃあ わた…」
! そふぃが決めると、魔法が使えるかどうか だけで決めそうだから、
せっかく こうやってまとまってる国が 半年でなくなってしまいそうだしー!!
「なぜわかったの!? 魔法使える人居なかったら魔術の組む上手さとかで
決めようと思ってたのに、ちゃんと なにで決めるかも考えてたのにー!?」
いや、さすがに そろそろ私も、そふぃが どういう人なのか わかってきたよ??
「うう…一度おっきく地球で やらかしてるから、否定ができない……!
つか、わたしに影響を与えてこない生き物は、目に入らなくなった
瞬間に忘れて思い出せなくなるのがイケないんだよね……??」
……いや、それは そふぃの都合であって、神に飼われる側になった
地球人類側の悲しさを、すこしは考えてあげてほしい……っ!?
「うー、ちゃんと反省してるから、この世界は
ちゃんと失敗しないように、だねー…!!」
きのう会った お店リーマンさんもそうだけど、地球から(といっても そふぃが滅ぼした地球と
そふぃが来た地球は じつは違うんじゃないかと私は疑っているのだけれども)やってきた人って、
すごく優秀で なんでも出来そうな(ソフィは魔法以外できないけど!)感じは するんだけれど、
「う?」
「なんだか」
……うまく言葉に出来ないのだけれど フワフワしてるというか上手く地に足がついてないみたいな印象を受けてしまう。
―――下手したらサイアク、そふぃが この世界を失敗しても そふぃにとっての大事なものだけを持ち出して、
次の世界で やり直そうとしてるよう…な……??
「え…っ!?」
その点、私たちが地球から救い出した(救われたというより、苦しみが長引いた?)地球少女のアオイ・サチは、必死に生きてる感じがして そこが すっごく好きなんだよね? もう、あの子達は わたしが居ないと生きてけないように(実は)魔術を詰めたから―――魔法も魔術も使えないから―――地球を救えなかった科学技術だけしか持ってないのに、その科学技術で 彼女たち自身を救わなきゃイケないっていう皮肉♪
「そんなの……!」
「あれ……そふぃー?」
てっきり地球科学には苦い思いがあるだろうから、
あまい復讐には食いついてくると思ってたのに??
「そんなこと、ない! わたしがリンを置いて
他の世界に行っちゃうなんてこと、ぜったい ない!!」
ああ、そふぃのポイントは そこだったのか!
「ないから! りん ぜんぜん分かってない!!」
「そふぃ??」
めずらしく、そふぃは ムキに
なって わたしに反論してくる。
「リンのバカー!!」
なにやら叫んで走って逃げてしまった!
「え?」
うそ!? あっという間で、止めるヒマもなかったよ!?




