きっとすっごく、いいもの!!
「ねえ、そふぃちゃん?」
「は、はいッ!??」
まさか この流れで自分が呼ばれるとは思ってなかったのか、
ちょっと そふぃは ぴょん跳ねて、声が裏返ってる。
「お願いが あるんだけど??」
「なんでしゅ…か?」
なに かんでんねん!
「このメスうさぎ(たち)、
飼ってもいいかなあ?」
もう、はんぶん以上 石に
なっちゃってるけどね……?
エルフは なにか知らないけど、
ウサギみたいなものなんだろう。
呪物の材料でチチハハは 流れの
商人から手に入れてたから、知ってる。
「うーん??」
そふぃが おっけーなら、そばに置いとく。
でなければ、この場に置いてって、私の国と
ハルン国の平和のために だいじに残さず使う。
「まあ…いいんじゃ
ないかな??」
こう攻めると、わたしより残酷には 決してなれない(私を拾った時から
分かってた)優しいソフィだから、ほっとけないのは分かってる。
ヒュ!
?
「この魔物がー!!」
あれ、いま矢が
当たりそうだった??
『 リン様、お気をつけを!! 』
ひぃが防いでくれなきゃ、
動かない左腕に当たってたっぽい!
―――あれ、この矢、先削ってなくて
当たっても刺さらないように なってる??
『 なにか、理由が
ありそうですね?? 』
◇
「「「なんっちゅーことを、
してくれたんじゃ……!」」」
「Å級冒険者も最強の騎士も居なくなったいま、
俺が立ち上がるしか無かったんだ……ッ!!」
「こいつか」
(そふぃが呪詛魔術で速攻で殺そうとするけど、
対抗魔術で気絶だけさせとく
―――そふぃ、短気は良くないよー??)
「うッ!」
(うん、これでソフィには 普通にやっつけたように見えるはず!
殺してもなんにも ならないからね? 使い捨てとかもったいない!
ちゃんと資源は有効活用しないと!!)
んー、部下の統率が
できてない王とか、
どーしたもんかな?
(いちお、芝居に乗ってみる♪)
「大変申し訳無い!
ただちに、我が命で償わせて頂く!
お前たち、あとは頼んだぞッ!!」
「……ッ!
教皇さま……ッ!!!」
あ、なんか出来すぎてる感!
「あ、」
いやいいよ?
……つか、なんか
やっぱ あやしいな??
『このハルン国にとって今は大事な局面で
あることは間違いありません。それは
あちらの上層部も痛感しているでしょう。
むしろ、ここで命令を聞かない兵士を復活させたと
言うよりかは、[ どんな命令でも確実に行ってくれる ]
頼れる兵を再優先で治癒したと考えるのが妥当でしょう』
あ、そうだよね?
王の記憶と感情を確かめる。
あちらさんには魔術師いない
から、入りたい放題だね??
[ ぐふふ! マッチポンプ成功!! ]
[ 即座に死んでしまえば記憶を探られることもあるまい!
これによって後は優秀な者たちに講和条約の交渉をさせれば、
多少なりとも この国の民の待遇が良くなることだろう!! ]
「あー、」
やっぱね?
部下たちに情報共有を行い、
魔術オジに記録を取らせる。
「「「ほー?」」」
「殺すならコロスがよい!
たとえ我の命を…」
小屋送りッ!!
ぐおお…!
……。
にゅぽんッ!
「リンさま…ばんざいー…!」
「おとうさまッ! この数秒で 一体何があったの!?」
ありゃ、あの鬼畜チチハハ、体感時間いじったね?
やっぱ舐められてる時は、小屋に限るねっ!?
◇
「今晩は 一緒に飲み明かしましょう!」
「これでお前様も仲間だ!」
「小屋を知ったなら、あなたも立派なリン様イスト!」
「いやー! 父上がカネと欲にまみれた澱んだひとみじゃ
なくて、純粋で つぶらな ひとみに なってる……!?」
「むすめよ! ワシは悟ったんだ! 毎日を後悔ないよう 精いっぱい
生きることが、この世に生を受けたものの使命であることに!
そして 我々を日々 生かして頂いているのは、リン様だということに!!」
「「「!!!」」」
「リンやさしいからね?」
……いや そふぃ、もう そういう
レベルじゃないと思うんだ?
「ちょっと、幸福まおう教に
ついて語りましょうか??」
「ぜひ教えてくれ!」
「私も詳しく聞きたい!」
「「「えええええ???」」」
ライラの発言に めっさ食いつく
ハルン王と姫さん……!??
ドン引きしてる大臣たち!
……うん、そ なるよね?
私もドン引きしてるもん!
「おまえたち、ちゃんと心して聞くんだぞ?
でないと、リン様に誠心誠意お願いして、
お前たちも小屋送りにして頂くからな??」
うわー、小屋が
大人気だー(棒読み)
「あー、とりあえず
行こっか??」
なんか、長くなり
そうだし ね?
「リン様! うう……
むずかしいです!!」
「ちぃ!」
一番の原因を、すっかり忘れてたよ!!
難しそうなので、ちょっと手伝ってあげよう♪
「ああよかったです、ちょっと
まだぜんぜん制御できなくて!」
まあ、そふぃだけなら 完全に放置してたんだろうね?
……そう考えると、この子も ちょっと かわいそうだ。
―――つか、なんかすんなりと私の下に付いてる
けど、この人こんなんで いいんだろうか??
「あー、ちょっとリン様は今の自分じゃ
逆立ちしたって勝てそうにないですねー。
ひぃさんのサポートも完璧だし、
そちらの小さい方も ぜんぜん底が知れないし」
ふーん? そんなもんだろうか。
……つか、勝つこと前提なのね!?
『 まだ ひぃ氏が リン様・ソフィ様レベルに成るまでには、
この調子だと、3~5年の時間が必要だと判断されます 』
へー?
つか そふぃ! あなた神なはずなのに、
ぜんぜん認識されてないよ!!
「あー、神なんてしらなーい!♪
わたしは かわいい きいろい
しょうじょー!♪」
なんか歌ってるし……。
ああ、そふぃ金髪だからね?
そりゃ黄色いよね??
―――つか、ウツ攻撃ってなんなの?
地球行ったけど、いまいちそこら辺 分かってないんだよね??
「どう」
なの? 経験者さん達??
◇
「うー、ちぃさんの攻撃って どーみても私たちの地球で人類が滅亡したWDNと同じ、一番重いウツが、一気に来る形だから たぶん私たちでも いきなり普通の状態から喰らったら助からないんだよね??」
「うん、ちょっとエゲツない。」
(……ん? この返事、ウツの正体聞いたのに、妙に ぼかして答えてきてる!
やっぱ地球少女 なにか隠しておきたいことがあるみたいだね??)
『 地球からの状況を判断するに、[ アオイ ]という個体が、
秘密の鍵を握っているように見受けられます 』
(へー、そっか。まだ一緒に居るだろうし、
ちょっと注意深く観察してみようか!)
―――ようは、そふぃの地球でやった実験は まだ続いてるけど
このままだと また地球みたいに この世界も滅ぼしかねないってことでしょ?
「そふぃが!!」
「「「うわッ!!」」」
なに、みんなして驚いて?
「リン様が たくさんしゃべったからビックリしてるんです!」
「はー、心臓止まるかと思ったよ!」
「リン様の 大きな声、初めて聞いたかも!?」
……いや、そんなに?
たった4字だよ??
わたしだって しゃべる時は しゃべれるんだよ??
「うー! さすがに わたしだって
滅ぼしたくて滅ぼすわけじゃなかったし!
それに、この世界にはリンが居るから、
絶対に滅ぼさせないしー!!」
あ、そふぃ さんの力強い
お言葉、いただきました!!
ほんと、この人は なんで私を熱愛してる
んだか、今だに理由は わからないよ!!
(嫌がってるわけじゃなくて、むしろ心地よいけれど)
……つか、逆に言うと わたし居なきゃ
がんばらなかったつもり??
「あー、もっしかしたら、
地球みたいに ちょっと、目を
かけられなく成ったかもしれない??」
すっげー目が泳ぎまくって、
正直に告白する 素直な そふぃ!!
「「「ソフィさま~!!」」」
なぜかみんなに泣きつかれる。
……つか、そふぃ も やっぱりよくわからないな。
もしかして神として一人で地球に仕事とか遊びに
行ってる時も、こんな感じだったのかも知れない??
「うん! こんな感じで
静かにしてたよ!?」
なぜか、聞いても居ないのに自己主張してくる。
うーん、なにかあやしいな……??
まあ、もう地球 なくなってるので、
調べようもないんだけれどね??
(どっかに神の言葉とか行動が まとめら
れた、持ち運びできる便利な なにか、
ないかなー……??)
「リン様は怒らせるとコワイけど」
「ソフィ様は 普通が一番怖いのかも知れない……??」
地球少女は抱き合って ぷるぷる
生まれたてみたいに震えてた!!
◇
「じゃあね?」
ライラとリムドさんが お仕事してるので、
邪魔しないように 立ち去ろうとする。
「ん?」
なんか大事なこと
忘れてるような??
『 [ 約束 ]が果たされるか
どうかでしょうか?? 』
そうだ! 思い出した!
腕と目だっけ?
忘れちゃってたけど、
つか、腕とか目って どうするつもりなんだろ?
ぜんぜん想像つかないんだけど……??
「ねえ」
「リン様、分かっております
ちゃんと 渡すもの渡さないと、
停戦を破棄して、今度こそ」
……いや、そこまで言ってないんだけど…。
ど~するか わかんないけど、もらって欲しがってるなら
もらってあげてもいいかな?? ってレベルでしか無いんだけど……?
つか、これってむしろ ハルン姫の方が
もらって欲しいってことなのかな…?
「約束は約束なので、果たさ
ないといけません、お父様??」
「腕と目……!?
ハテイッタイ?」
姫さんと この国が
もらって欲しいなら!!
「なんと! そこまで約束して
しまったというのか!?」
「「「ノオオオオオオオオオオオ!!」」」
さすがに小屋を経験してるだけあって、
思い当たったハルン王は 一瞬で妥協する!!
側近の大臣たちも、最後の希望奪われたー!
みたいな モフブ泣きの顔してるよ??
宮廷中(もう青空しか無いけれど)に 嘆きの声が響き渡った!!
―――そしてわたしは、[ あるもの ]を手に入れたのだった!?




