おねがい そふぃあと、あしたの きぼー?? ②
「あいしてるって、私の目を
見つめて言って……??」
―――似合わない乙女っぽく。
ソフィは、すんげー照れて
耳まで真っ赤に染めて、
かわいく お願い
してくる♪
……あの、
ソフィさん。
そのお願い、魔力も籠もってないし、
術式も組まれてないんで、ぜんぜん
強制力ないんですがー??
「やだ……???
そしたら! わたしを
殺してあなたも死ぬ―!!」
ぐるぐる!
……なんかソフィさん、
すんげー目を ぐるぐる
回して 混乱しきってる!!
このままだとワケも分からず
極大魔法打ち出しそうな雰囲気
だったので、水を差すことにする!
「つか、ソフィは拷問されるの好きなの?
リンネ家は、愛してる⇒じゃ、耐えなさい!
までが自然の流れだったんだけど……???」
「! 痛いの、いやだ!
優しいのが好きっ!!」
ふーん。
…じゃ、優しいウソ
は好きなんだー??
「……うん、だいすき♪
わたしが しあわせだ! って、
少しの間でも信じさせてくれるから!!」
私のウソは好きだと、
ソフィは はたた照れる。
―――しあわせ、
しあわせッ…!!
そーいえば この人は、初めて会った
クマ鍋の時から 事ある度に そんな
こと言ってくるよね??
……しょーじき、そんな まぼろしに すがる
気持ちがよく わかんないから、ソフィが
にへらと そんな能天気なこと今みたいに
言い出すたび、イライラするっ!
―――まるで、わたしも幸せに
させられて しまいそうだから。
「……ねえ、リンは こーやって私と
一緒に居るの、私の体温を感じて
るの、キライ―――??」
イヤなら二度としないね、とソフィは恐ろ
しい(!)こと呟いて、おそるおそる
私を ソロソロ抱き締めてくる。
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「♪」
……だいすきっ!!☆
―――本心を さらすと弱みを知られるので、
平気を装って、なんでもない顔をしとく。
どくっ
どくっ。
胸を合わせてくるから、ソフィの
心の鼓動がよく感じられる。
「どう??」
ソフィも すっごく恥ずかしそう
だけど、けっして止めることはない。
―――わたしも顔が熱いので、
きっと同じくらい顔を赤くしてるんだろう。
「どきどきする、けど それ
以外は よくわかんない…?」
愛しいし嬉しいけど、それで
どーしたらいいのか分っかんなくて
とっても もどかしい思いに
身を ひちひち よじる。
―――ソフィ、
これがお望みなの??
◇
「あいし……
てる……??」
……見え透いたウソを
吐いてるハズなのに、
―――なぜか とっても
勇気が必要だった!!
「わたしもだよ、リン??
あ・い・し・て、る…」
ソフィは 一言ずつ区切って
愛の言葉を ひたた伝えてくる。
―――ソフィは私を じぃと見つめ、
私の心の淵まで覗き込む。
サァ!
―――ソフィの世界に入り込む。
そこは清々しくて、青くて。
さみしさと渇望と恐れ、それに
勇気と望みと愛が入り混じった、
わたしと まったく正反対の世界だった。
夢中になって見つめて、初めて気づく。
……そっか、わたしは この人
の魂が好きなんだ。
理由なんて無い。
打算なんて無い。
……ただ、好き。
それ以上でも
それ以下でもない。
―――単純で強力。
私たちが ああして出会った
のは絶対だったんだって。
そう信じさせてくれる。
「あ、ごめん。
この体もう限界だ……」
そして、ソフィは ぱたん
と倒れ、ふっつり気を失う。
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「くぅくぅ♪」
うん、泣き疲れて私と全力で対決して、
魔法も使ったので、ソフィアちゃんは
限界が来て眠ってしまった―――!
ほんと、ぜんぜん素直じゃないけど、
わたしのいもーとみたいだな?
だから、抵抗の出来ない
すうすう寝息を立ててる
ソフィの首に両手を当て、
そしてギチギチ
絞めてみる!!
―――愛してるんなら、
これくらい耐えて生き
残って見せるはずだよ??
◇
ガガ!
ソフィの顔が赤くなったトコで、
自分のしてることに気付き、
慌ててソフィを自由にする。
けほっ!
けほッ!
ソフィは 解放され むせ、
私は自分が無意識に しで
かした行為に、青くなる。
両親にサレたのと まるっきり同じこと、
わたしも無抵抗のソフィにしてて、
そんな自分が恐ろしかった。
リンネ家の血は、私が思ってたより
ずっとずっと深く、わたしを
ガッチリ支配してたッ!!
「なんで、ソフィは こんな私を
[ あいしてる ] って
言ったんだろ??」
殺してしまうかもしれないのに、
裏切ってしまうかもしれないのに。
でも、今日ソフィに憎まれたことも
愛された(フリ? 必要だから??)
ことも、なんだか とっても嬉しくて♪
いもーと、わたしは山の向こうに来て、
こうして旅を続けてるよ……?
あなたの見たかったものは、
ちゃんと見ることが出来たのかなぁ……?
疲れて、ソフィと
手を繋ぎ、ねむる。
―――きっと また
明日、朝が来る。
明日が来るのが、ワクワクしたのは
生まれて今日が初めてだった。
―――待ち遠しかった。
愛か憎しみ、どっちが待っ
てるか分かんないけど。
(もしかしたら両方
かも しんないっ!!)
呪いは一つ、祝福に変わった。
―――おやすみ、あなた??
あなたに とっても
良い、夢をっ!!☆




