プロローグ【序章】―中
中編です、次回プロローグラスト、プロローグあとから本格始動です。
深夜、俺はふと目が覚めてしまった。
夜の部屋は肌寒く、夏とは思えないほど冷えている。
当然部屋には俺しかいない、朝使っていたノートパソコン、壁にはメイド達への指示用マイク、俺が寝てる布団、小物が一杯の棚、大量の服が入ってるクローゼット……広さに反比例して中はこざっぱりしている。
PCの電源は寝る前切ったので真っ黒だ。
「ふぁ〜〜あ……ねみぃ……水とトイレにいくか……」
そうして俺は水のおいてある場所とトイレに向かった。
トイレと水分補給が終わった俺は部屋に戻ってきた。
部屋には1つの明かりがついていた。
赤い光が出ているそれは
「……PCがついてやがる」
俺は唾を飲み込んだ、その音がやけに大きく俺の耳に聞こえた。
心臓がバクバクバクバクいっている。
「そうだ、寝ぼけてつけちまったに違いねぇ」
俺はPCに近づいて電源を切ろうとする。
赤い、血みたいな画面には……簡素に、あのURLだけがデスクトップに置いてあった。
「なんだよ……これ」
俺は思わずそう呟いた、さすがの俺もこんな悪趣味な画像にはしない。
「壊れたか……?原因究明は明日の朝にして今は電源を切ろう」
俺はURLを無視してシャットダウンのボタンを押そうとする。
PCの電源は一旦落ちるがまたついて下の画面に戻った。
「は……んだよ、まじなんだよ、電源今切れたよな、なぁ!?」
俺は誰に言うでもなく大声でいったがなにも状況は変わらない、依然として赤い画面のままだ。
「……それにしても」
この沸き上がる謎の衝動はなんだ、俺はいったいなにをしようとしてるんだ?
気づいたらマウスのカーソルはURLをダブルクリックする直前だった。
俺はマウスから急いで手を離す。
「あぶねぇ……なんかヤバイ気がする、なにがってわかんねぇけどヤバイ予感がしやがる」
でま、逆に俺はこうも思ってしまった。
【面白そうだ……!!】
自殺サイトの謎のURL……!消したPCの電源がつく……!!もっとも気になる殺人シュミレータという名のなにか!
気になる……気になる気になる気になる!!
俺は自分の意思で、マウスをもちクリックした。
直後、画面から強い光が溢れだす!!
【なんだよ!!やっぱりただのイタズラ……!!】
PCからでる光がどんどん強くなっていき……俺の意識は暗転してしまった。
画面の中で最後に見えた謎の笑い顔を見ながら……。