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乙女よ。その扉を開け  作者: 雪桃
第一幕
1/164

プロローグ

同時進行で行います。

 「暇」


 制服に身をつつんだ少女は椅子を三つ並べて寝そべっていた。


「暇。暇。暇暇暇暇暇暇暇暇暇ひ」

「うるさい」


 もう一つの少女より少し低い声が呪文なるものを諌めた。


「君は暇では無いのかね? あさとん君」

「ワトソン君みたいに言わないでよ。普通にあさと呼べないの? そうね〜暇と言われれば暇だけども」


 少女の目が獲物を捕らえたとでもいうように光った。


「あささんや〜しりとりをせんか〜」

「婆さんか。まあいいでしょ」

「じゃあしりとりのり」

「リア王」(シェイクスピアの作品の一つ)

「海」

「ミオマンドル」(十九世紀~二十世紀のフランス小説家)

「る……ルール! どうだ、返してやった……」

「ルアーブル」(フランスの海港都市)

「う、うぅ〜る、ルビー!」

「ビール」


 少女はがくっと頭を突っ伏した。


「もう……無理」

「あらまだあるのに? ルーとかルーアン種とかルーアン大聖堂とか」

「全部フランスのやつじゃん! そこで外国部分出さなくていいよペチャパイあさちゃん!」


 あさちゃん――(あさ)()こころ――はこめかみ辺りに青筋を立てて少女の方に向かった。


「今何て言ったのかな〜あ・や・ちゃん?」

「ペチャパイ」


 あさはあや――(はた)(あや)()――の首を鷲掴みにして殺意をあらわにした。


「だ・れ・が・ペチャパイじゃごら――!! お前には言われたくねえんだよEカップがっ!」

「好きでおっきくなったんじゃ無いですよ〜だ。ペチャパイはペチャパイらしく引っ込んでてくーださーい」


 あやの首に置いていた手にあさは力を込めた。


「一回殺す! 土に還らせてやるぅぅぅぅ……」

「落ち着けあさ。後お前らペチャパイだ何だってでかい声で言うなよ」

「黙れやま。女の戦いに入んじゃない!」

「ほんとにKYよね、やまは。あら、まさとしんもいたのね」

「お前らなんでそんなに人の当たり方が変わるんだ」


 色々と困惑してしまった人もいるだろうから説明をしよう。

 まずここは(さくら)(がわ)高校(こうこう)・通称桜高。そんな学校の一角には誰も使っていない無人の教室があった。

 そここそが探偵部の聖地・五-一だった。

 探偵部には五人の部員がおり、それぞれの特徴を話すときりが無いため簡単に紹介。

 まずは部長二-一 秦彩乃。

 副部長三-三 浅葱こころ。

 二-二 大山(おおやま)(しゅん)

 三-一 白川(しらかわ)真一(しんいち)

 三-三 白川(しらかわ)正一(まさかず)


 彼らは探偵部として生徒の悩みを解決していく。探偵部は他生徒からこう呼ばれていた。





〜闇を抱える人間達〜





 彼らに舞い降りる謎は何でしょう。





次から本編始まります

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