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殺意満載な異世界に出向する羽目になった。  作者: 二都遊々
一章 青年は人生で最も大きな欲を抱いた
3/9

呪文で壁をぶち抜いてしまう

「ちなみに此方の戦力はどれほどで?」

「正規兵四百名、民兵八百名ですが内八割が負傷兵です。」

「つまり正規兵八十名、民兵・・・は数に含めないほうがいいな、八十名か・・・」

「一応お聞きしますがもしやニャルラトテップ様ではないのですか。」


そういえばこいつらは俺のことをニャルラトテップだと思って召喚してるんだった

ここでただの一般人だと公表するより色をつけて話したほうがいいだろう


「社長、いやニャルラトテップ様に見込まれた代役だからそれほど大差ない。」

「さいですか」


ニャルラトテップ本人じゃないがここまで態度が変わると少し悲しい気持ちになる

それはさておき正規兵ってことはグールを二人で一体ぐらいはなんとかなればいいな

そして俺が民兵抜きだと六十体受け持つことになるが、無理だ絶対無理だ

説明書に1つだけ呪文が載ってたな、試してみるか


「カイルさん、訓練場的な場所ってありますか。」

「何をするのですか。」

「ちょっと呪文を試してみようかと思ってね」


呪文という言葉を聞いてギョッとした顔つきになったらすぐに元の顔に戻った。

今日またグールが襲ってくるかも知れず時間もないとのことなのですぐさま訓練場に向かった。



訓練場にはフリントロック式マスケット銃、クレイモアのような叩き切る剣などがあり見たところ十八世紀のヨーロッパぐらいの軍事力だと推定される。

やはり自分がグール六十体ほどを受け持つことになるのかと落胆したがそんな時間はなかった。


説明書を見る

呪文とか唱える形ではなく頭の中でイメージするだけでいけるようだ


「ちょっとあの的狙いますよー」


マスケット銃用の的であろうものに意識を向ける。

説明書にイメージし易いほうが呪文の威力も派手さも上がると書いてあったので某漫画みたく何か格好つける。

指を鉄砲の形を真似て指先から飛ばすようにイメージした。

すると人差し指の先から真っ赤なレーザー線が飛び出しまっすぐに的に向かって飛んで行く。

的に命中したと思うと命中した後ろの土嚢が赤くなりマグマのように溶け始めた。

レーザー線が消えた次の瞬間体が引っ張られたと思うと土嚢が大爆発し城壁もろとも粉々に吹き飛ばしたのである。

カイルどころか天羽も顔がそれぞれ違った意味で顔が真っ青になっていた。


「ま、まぁこんなもんかな」

「さすが天羽様これでどうにかなりそうです。」


焦り気味に天羽は意図してやったといった体で言い訳をする。

説明書にイメージしやすくすることにより威力が上がる、とあったが呪文名をつけることにより威力が上がるのではないかと思いそれっぽい名前をつけてみた。


イレイザー


我ながらなかなかの中二病名であると満足気な天羽とカイルは客室へと戻っていったのであった。



客室に戻った天羽は先程の呪文イレイザーを何度使えるのか分からないため説明書にあった残り残量が数値可視化出来る呪文を使ってみた。


HP:88/90

MP:25/100


MMORPGのライフバーのごとく非常に分かりやすい表示形式であった。

そして非常にまずいことも判明した。

疲労でもHPは減るしさっきのイレイザーで75ものMPを使ってしまったことである。

正確には数値可視化するのにMP50消費するのだがこの時天羽はそのようなことは知らなかったので絶望的な数値に感じ取れた。

あと自分以外も分かるようでカイルさんのHPとMPがそれぞれHP:390/480 MP:10/20であり、HP390とは天羽と約5倍差でありこの時代の人は超人なのかと思ったが生け贄二人はそれぞれHP150程度で安心した。

それでもやはりHPが高いので現代人は軟弱なんだなと少し傷ついた。

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