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一話:生きる罪



生きることは何かの犠牲の上にたっている。




この世界には異世界人と呼ばれる人達が沢山いる。


なんせ自分もその一人だ。


ある時、気づいたら中世風の町並みでたっていた、それが自分の新たな記憶の始まりだった。


何故ここにたっていたのか思い出そうとするとわからなかった、そしてすぐに記憶が欠けてるのに気づいた。


自分の住んでた国は日本という国や自動販売機の使い方などは覚えてる、けど自分の家族や友人などの存在が思い出せなかった。


そして何より、自分の名やどんな人物だったのか思い出せない。


あまりにわからない事だらけでパニックになりそうになった時、ある人に話しかけられた。


「大丈夫ですか?」

考えに集中していて、その人が近づいて来たのに気づかず自分は驚いてしまったがその人は気にせず。

「凄い汗ですけど、落ち着いて下さい…あなたが知りたい事を教えますから」

とそんな胡散臭い笑顔で言ってきた。


その時の自分は藁にもすがる思いで、その人の話を聞いた。


近くの飲食店に入り、その人は店の人に紅茶を二人分注文し、その後に自分に最初に

「まずは、あなたはどこまで記憶がありますか?」

と聞いてきた。


「何故、そんな事を?」と聞くとその人はこう答えた。


「どこまで説明しないといけないかの確認ですよ、あなたみたいな異世界人はよくいるので」


と言い店員が持ってきた、紅茶を啜り、続けてこう言った。


「見た目の服装と言語からして、あなたは日本人ですよね?ですが…」


自分の事がわからないですよね?


と言い、また紅茶を啜る。


「………」

自分は今の言葉を聞いて、なんて言えばいいのかわからず、黙っているとその人は…。


「日本人ですよね?」

と再度聞いてきたので自分は頷くと。


「なら、七つの大罪と言う言葉を知ってますか?」

と聞いてきた。


何故、その言葉を?と疑問に思いながら自分が覚えてる限りその言葉の意味をその人につげる。


七つの大罪

それは人間が罪を犯す時に感じ導く可能性がある欲望や感情の事。

種類は

『傲慢』『憤怒』『嫉妬』『怠惰』『強欲』『暴食』『色欲』

の七つの事だ。


七つの大罪について、自分の知ってる情報をその人について言うと。


「そこまで知ってるなら…この世界と、何故大罪について質問したか説明しようか」


そして、その人は話してくれた、異世界人やこの世界の事そして七つの大罪とこの世界で生きると言う意味を。


「異世界人、それは…」

この世界に記憶を欠けて現れる人達の事、何故現れるのかわかっていないが共通して記憶を欠けている。


「この世界は…」

怪物モンスターと亜人と人間の種族が住む世界、いわゆるファンタジーな世界なのだが異世界人のおかげで一部近代化しているらしい。

「そして、大罪について」

それはこの世界に住む全ての者にあたえられた、能力の事。

肉体系能力の怠惰・暴食・色欲の3つ。

精神系能力の傲慢・憤怒・嫉妬・強欲の4つ。


「傲慢、それは…」

その者の正義の意思であり、他の者の悪、誰の声も聞かずその者は自分の考えで歩を進める。


「憤怒はな…」

その者が思考するのは、心の底からのわき出る怒り、それをごまかすように戦い続ける、それが無意味でも…。


「嫉妬はねぇ~」

自分にない輝き、それを否定するように、その者は醜い炎で全てを焦がす。


「怠惰はレアなんだけど」

その者は全てにおいて気力が無く、他の者から気力を奪って今を生きる。


「強欲は便利でね」

何も無い自分が他人にのなにかを欲する欲、そしてその者が手にするのは誰かから奪った紛い物。


「暴食はよくいるよ」

ただ、ただ、理由も無くその者は口の渇きに従い全てを飲み喰らう。


「色欲はおすすめしないな~」

その者は快楽を知りつくし、それでも甘美な蜜を求め撒き散らす。


そして、最後にその人は全ての生きる存在や最初にこの世界に現れる時にかされる罪について、教えてくれた。


「そして、最後に生欲について話そうか、生欲は全ての生き物…怪物モンスターにもある罪の事、生きると言うことは何かから奪うこと、その罪はやがて七つの大罪に変わる平等した罪だ」

そう言い、その人は残りの紅茶を飲みきり、こう言った。


「あなたもこの世界にいるために、すでに生欲の罪を持っている、そしていずれは他の罪に変わるでしょう」


この世界はそう出来ているのだから。


そう言った、その人の言葉を聞いた後に、自分の視界は黒く染まった。



そしてまた、この世界で同じ場所で意識を取り戻す。


「あああ~頭いてぇ、とりあえず、冒険者ギルドに行くか」


最初に意識を取り戻した時と違い、この世界の基礎知識や言葉の読み書きがわかっていた、その為か頭痛がするがいずれ治るだろう。


「しかし、あれは…」

夢か現実どっちなのだろう?話をしてた内容以外の知識もあるのだが、そしてなによりあの人の…。


「顔が思い出せないな」

そんな言葉を言いながら、この世界で生きるために行動する。


メタ的説明


生欲について…

RPGで言う初期職業みたいなやつ、基本的に全ての人間や亜人はこれから始まる、これから他の罪(職業)に変わるため基本的な事は出来るが中途半端な職業。

それにこの世界でこれにあり続ける事は不可能なためにあんまりいない。

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