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(旧)闇夜に踊る  作者: 東雲飛鶴
五章 緑地公園の惨劇
97/134

【2】

   



 フル装備の勝利、シスターベロニカ、そして今朝方本部から来たシスターアンジェリカの三人で現場に到着した時には、想像以上の大騒ぎになっていた。さながら刑事ドラマのワンシーンのようだ。どちらかといえば、先日の不発弾騒ぎにかこつけた、アギト退治の方が大仰だったはずなのだけど。


 現場は、この地方都市の端に位置する、山際の緑地公園だ。テニスコートなどのスポーツ施設や、ボート遊びの出来る大きめの池などがある、わりと大きな公園だ。

 公園に通じる道という道はパトカーで封鎖され、つぎつぎにバリケードが設置されている。でも、こないだの照明障壁で使ったような背の高い鋼板じゃなく、車を止めるようなバリケードを置いているのは何故なんだろう? この街の警察の指揮系統は、いま一つよくわからない。

 勝利たち一団は公園入り口脇にある駐車場に車を止めると、シスターたちは仕事の準備を始めた。

 勝利は車を降りると、そこここに張り巡らされている黄色いテープを眺めた。

 普段は警察の世話にならずに単独で狩りをするか、道路封鎖、鋼板による封鎖などを使い分けて、異界獣の駆除作業を行っているのだが、こうして露骨に黄色いテープをベタベタ張り巡らせた現場に遭遇するのは、勝利にとっては珍しいことだった。何故なら、異界獣はテープを見ても立ち止まってなどくれないからだ。

 以前、二人でテレビの刑事ドラマを見ていたとき、シスターベロニカが言った。

「このテープを発明したのは日本人だと聞いたが、すばらしい発想だな」と。

 彼はてっきりこのテープは外人が考えたものだとばかり思っていた。どちらかというと、海外ドラマで目にすることが多いから。

 勝利は黄色いテープ見て、ふとそんなことを思い出していた。


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